穴井 有終日本一 原沢には「重量級を背負っていけ」

[ 2013年4月30日 06:00 ]

優勝した穴井は長男・煌大くん(左)次男・誉己くん(右)と笑顔

柔道全日本選手権

(4月29日 東京・日本武道館)
 穴井の2度目の優勝は笑顔で始まり、笑顔で終わった。「心から柔道を楽しんでやれた。満足している」。2回戦は大内返し、準決勝は開始14秒の体落としで一本勝ち。決勝は組み手を制して指導勝ち。自在の柔道で技術の高さを見せた。

 「(2回戦負けの)ロンドン五輪後は本当につらかった。それでも、応援してくれた人への恩返し」。引退試合と決めて出場した今大会。試合中の笑顔は「一生懸命やった後の開き直った境地」という。精神的弱さと闘った現役最後に、やっと実力を発揮できた。

 後を託す原沢には「おまえが重量級を背負っていけ」と声を掛けた。09年の初優勝1年後、返還前の優勝杯との記念写真を「また獲ってくる」と拒んだ。4年後、今度は一生懸命の証として穴井は天皇杯を手にした。

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