遼 自己新68!アジア勢初Vへの希望「きょうはね」

[ 2013年4月16日 06:00 ]

最終ラウンド、3番でパーセーブし声援に応える石川

USPGAツアー マスターズ最終日

(4月15日 米ジョージア州オーガスタ オーガスタ・ナショナルGC=7435ヤード、パー72)
 最終18番、バーディーパットを沈めると、石川は右腕で軽くガッツポーズをつくった。マスターズでの14ラウンド目で初の60台。11年最終日に出した70を2打更新する自己ベストの68をマークし「きょうは今シーズンで一番いいゴルフだった」と胸を張った。

 76と崩れた前日から一転、大会自己最多7つのバーディーを奪った。予選通過がかかった第2日はパットで手が動かなかったが、56位からのスタートで重圧から解放され本来のプレーができた。比較的易しい位置に設定されたピンに対し「逃げずに狙っていこうと思い、その通りに攻められた」。12番でダブルボギーを叩いた後も「くよくよしてられない」と前を向き、13番からの今大会初となる3連続バーディーにつなげた。パットも好調で、1ホール平均で全体の2位に並ぶ1・39。4日間で初めて3パットがなかった。

 ホールアウト後3度目の特別招待について初めて口を開いた。「招待してもらっている誇りを持ってプレーしなきゃいけないと思った。出場できて本当に(マスターズ委員会に)感謝しています」。出場決定時に「アジアのゴルフを世界に見せたい」と決意。そしてアジア勢6人中最高位の38位で終えた。「アジアを代表するプレーができたか」と問われ「きょうはね。でもまだまだ」と話す表情は充実感に満ちていた。

 14本のクラブ全てに高い技術を求められるオーガスタで可能性を示したプレーは、今後米ツアーを戦う上で大きな自信となる。「ここで通用するショットはどこでも通用する。そのゴルフを続けて来年戻ってきたい。今後はこのコースのことを考えながら練習しそうだなあ」。目標とするグリーンジャケットを思い浮かべ、石川の新たな戦いが始まる。

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