蒼国来 朝稽古再開「緊張したけどうれしかった」

[ 2013年4月4日 16:08 ]

幕内の位置に掛けられた自分の名札を手に笑顔を見せる蒼国来

 2年前の大相撲八百長問題をめぐる地位確認訴訟で解雇無効判決が出て、名古屋場所(7月7日初日・愛知県体育館)から土俵に復帰する幕内蒼国来(29)=本名恩和図布新、中国出身、荒汐部屋=が4日午前、東京都中央区の荒汐部屋で2年ぶりに朝稽古をした。

 数台のテレビカメラを含む大勢の報道陣が見守る中、十両以上が締める白いまわし姿で稽古し「早くまわしを着けたかった。緊張したけど、うれしかった」と、力士としての喜びをかみしめた。

 蒼国来は八百長に関与したとして2011年4月に日本相撲協会から解雇処分を受けたが、東京地裁で解雇無効判決を勝ち取った。控訴を断念した同協会は3日の臨時理事会で処分を取り消した。名古屋場所では処分前の地位にあたる西前頭15枚目で復活する。

 2年間、相撲界から遠ざかったブランクから胸板は薄くなり、腹回りにぜい肉が付いた。相撲は取らなかったものの、四股やすり足のほか、ぶつかり稽古で若手に胸を出し、反対にぶつかっていくなど積極的に動いた。

 稽古場の壁には、しこ名と地位が書かれた木札が掛かっており、蒼国来は稽古中、自分の地位の木札をこれまでの「師範代」から「幕内」に換え、笑みを浮かべる一幕もあった。「思った以上に汗をかけた。早く幕内と稽古ができるような体をつくりたい」と前向きに話した。

続きを表示

2013年4月4日のニュース