全柔連への13年度助成金も保留 12年度は1億5千万円

[ 2013年3月29日 22:01 ]

 指導者による助成金の不正受給疑惑が発覚した全日本柔道連盟(全柔連)に対し、日本スポーツ振興センター(JSC)が第三者委員会の調査結果が出るまで2013年度の連盟への助成金を保留する方針であることが29日、分かった。4月12日の審査委員会で協議する。JSCによると、12年度は約1億5千万円を支給していたという。

 JSCの藤原誠理事は全柔連以外の33競技団体に対しても調査で問題がないと認められるまでは、指導者への助成金支給を保留すると明言した。全柔連の疑惑が発覚後、下村博文文部科学相は柔道以外の全競技に不正受給がないかを早急に調査するよう指示していた。藤原理事によると支給の保留対象時期は13年1~3月までの12年度第4四半期分と13年度分。1~3月分の支給は6月末を予定としているため、第三者委に調査を委ねている全柔連以外の団体は問題がなければ従来通り受給できる。

 藤原理事は4月中旬までに調査を終えるとし「調査で潔白とされれば、早く予定通りに支給したい」と話した。

 JSCは既に、全柔連指導者への13年度分の助成金も保留する方針を示している。連盟に対する助成金は主に強化費や大会運営に充てられている。全柔連の上村春樹会長は「JSCから報告はないが、事実ならば指導者に迷惑をかけるので申し訳ない。予算の約1割だが、金額面よりも不名誉さがつらい」と話した。

 全柔連の助成金問題を調査する第三者委の関係者によると、既に調査は始まっているという。当事者への事情聴取を含めた活動内容について「詳細は言えない」とした。

続きを表示

2013年3月29日のニュース