遼 マスターズへ最強タッグ コース攻略“専門家”をキャディーに

[ 2013年3月21日 06:00 ]

昨年のカシオワールド・オープンでキャディーのクラーク氏(左)とコンビを組んだ石川

 石川遼(21=フリー)がマスターズに向けてコース攻略のスペシャリストと再タッグを組むことになった。19日は21日開幕のアーノルド・パーマー招待(米フロリダ州ベイヒル・クラブ&ロッジ)に向けて練習ラウンド。日本ツアーのヤーデージブックを作るサイモン・クラーク氏(43)と入念にコースをチェックした。

 07年のマスターズ覇者Z・ジョンソン、ツアー屈指の飛ばし屋ウッドランドとの練習ラウンド。メモを見ながらコースマネジメントを練る石川の横にオーストラリア人キャディーの姿があった。

 昨年11月以来の3度目のコンビとなるクラーク氏で、今大会からマスターズまでバッグを担いでもらうことを決めた。初コンビだった昨季の日本オープンでは35位も、再び組んだカシオワールド・オープンでは6位と時間とともに慣れてきた。石川は「彼はメモを作るプロ。僕のメモに傾斜、芝目を書き込んでくれる。非常に細かいところまで書き込まれている」と信頼を寄せた。

 長くコンビを組んできた加藤大幸キャディーは夫人の出産に立ち会うために2月から帰国中で、男子プロで練習仲間の山形陵馬を急きょキャディーに起用したが、前戦も予選落ちした。今季7試合中予選落ち5度と不振にあえぐ中、クラーク氏に白羽の矢を立てた。

 クラーク氏はフェアウエーやグリーンの形状、距離などの情報を正確に分析し、日本ツアーで選手用に作られるヤーデージブックを監修していることで有名。いわばコース攻略の専門家だ。また、田中秀道らのバッグを担ぎ、米ツアーの経験も豊富で、マスターズにも外国人選手と組んでキャディーをしたこともあり、経験値も高い。

 石川は「6I、5Iの距離でも1ヤード単位でこれくらいに落としたいという話をする。それができる選手になりたいし、僕を成長させてくれる人だと思う」と語った。マスターズに自力で出場できる世界ランク50位を目標としながら現在は99位。不振からの脱却、そしてマスターズで活躍するためにも、まずは新相棒とともに今大会で上位争いを目指す。

 ▽ヤーデージブック 選手がコースを攻略するためのメモで、フェアウエーの形やグリーンの傾斜、また、ハザードまでの距離や、目標地点との高低差など細かい情報が載せられている。クラーク氏が日本ツアーで作っているヤーデージブックは通称“サイモンメモ”と呼ばれる。

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2013年3月21日のニュース