藍、米10勝目に王手!驚異の正確ショットで単独首位再浮上

[ 2013年3月18日 06:00 ]

第3ラウンド、17番でパットの行方を見る宮里藍

USLPGAツアー RRドネリー・ファウンダーズ・カップ第3日

(3月16日 米アリゾナ州フェニックス ワイルドファイアGC=6568ヤード、パー72)
 首位と1打差の2位から出た宮里藍(27=サントリー)は、67の通算19アンダーで回り2位に4打差の単独首位に浮上、米ツアー節目の10勝に王手をかけた。18ホールで1度しかグリーンを外さないショットでチャンスメーク。2位に入ったステーシー・ルイス(米国)との直接対決も制した。60位で出た有村智恵(25=日本ヒューレット・パッカード)は70で通算4アンダーの53位に順位を上げた。

 唯一のピンチだった18番で4メートルを沈め、パーセーブした宮里は力強いガッツポーズを見せた。「いいラウンドだった。悪いショットが1度もない。ノーボギーは大きい」

 アイアンの精度が抜群だった。パーオンできなかったのは18番だけ。5番までにスコアを2つ伸ばしたが、その後足踏み。強豪ルイスに追い上げられ11番で並ばれながらも、12番でバーディーを奪い返し再び単独首位。「あれで流れが良くなった」と13番で30センチ、15番では1メートルとピンに寄せ突き放した。

 新兵器が好調を支えている。10年6月のショップライト・クラシックで優勝して以来使用していたブリヂストンの「VIQ」の1Wを2年半ぶり替えた。新たに同社の「X―ドライブ909」を投入し「距離も出てとても気に入っている」。ヘッドの体積は460CCから420CCとなり操作性が増した。シャフトとの相性も良くボールの初速が上がり飛距離が伸びた。12番は270ヤードの快心の当たり。飛距離のアドバンテージを生かしてチャンスを量産した。

 運も味方した。同組のルイスは66でホールアウト。だが16番でバンカーに入った際、自身のキャディーが足の裏で砂の感触を確かめていたとテレビの視聴者から通報があり協議の結果、2打罰。ルイスとの差は2打から4打に広がった。

 昨年4月のロッテ選手権で優勝して以来となる最終日の単独首位。「ルイスは本当に自信に満ちあふれていて、いいプレーをしているので、彼女について行く気持ちで頑張りたい」。同組で回る12年のMVPプレーヤーを撃破した先に、日本人では岡本綾子以来(米ツアー通算17勝)となる米ツアー2桁勝利の快挙が待っている。

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2013年3月18日のニュース