高安 日馬撃破!平成生まれ初金星、実感なし「何が何だか」

[ 2013年3月13日 06:00 ]

突き落としで日馬富士を破る金星を挙げた高安

大相撲春場所3日目

(3月12日 ボディメーカーコロシアム)
 東前頭筆頭の高安が横綱・日馬富士を破り、平成生まれの力士として初の金星を獲得した。先代鳴戸親方(元横綱・隆の里)の教えを忠実に守る23歳は気迫を前面に押し出し、土俵際で左からの突き落としで勝利。荒れる春場所を演出した。大関・鶴竜も敗れ、勝ちっ放しは早くも白鵬、把瑠都のみ。3日目で全勝2人は、99年春場所(貴乃花、千代天山)以来14年ぶり。

 平成生まれで初めて座布団シャワーを浴びたのは23歳の高安だった。「実感が湧かない。勝ったんですけど、何が何だか分からなかった」。金星を獲得しても笑顔はなし。邪心のない平成2年生まれは一切表情を崩さずに花道を引き揚げた。

 土俵上で心掛けていたのは「気持ちでは絶対に負けないこと」「最後まで諦めないこと」の2つ。気迫の塊のような日馬富士と対峙(たいじ)しても「どうにか気持ちを奮い立たせていた」と物おじせずに立ち合いで右から“かち上げ”を繰り出した。いったんはもろ差しの体勢を許して土俵際まで押されたが「必死に耐えることを普段から意識して稽古をしているので」。左から、兄弟子・稀勢の里も得意とする「鳴戸部屋の十八番」、突き落としで勝負を決めた。

 中学時代は野球少年だったが、体の大きさを買われて鳴戸部屋入り。駆け出しの頃にはあまりの稽古のつらさに千葉県松戸市の鳴戸部屋から実家がある茨城県土浦市まで自転車に乗って逃げたこともあった。40キロ以上の道のりを一人で必死にペダルをこいだが、父・栄二さんの説得もあってすぐに連れ戻された。それでも、2年前の九州場所前に急逝した先代鳴戸親方は高安を見捨てなかった。猛稽古に耐えてつかんだ殊勲の星だった。

 3日目で全勝が2人は99年春場所以来14年ぶり。「自分も力士の一人として大阪場所を盛り上げたいですね」。10年九州で新十両、そして11年名古屋で新入幕。常に平成組の先頭を走ってきた男が、「荒れる春」を面白くする。

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