遼「入れっ、入ったあー」ホールインワン決め8位浮上

[ 2013年3月11日 06:00 ]

両手を上げてホールインワンを喜ぶ石川遼

USPGAツアー プエルトリコ・オープン第3日

(3月9日 プエルトリコ・リオグランデ トランプ・インターナショナルG=7569ヤード、パー72)
 31位から出た石川遼(21=フリー)が8番パー3で自身3度目のホールインワンを記録するなど、66で回り通算12アンダーで8位に浮上した。15番パー5でもイーグルを決めるなど調子を上げており、最終日は6打差の首位を追いかける。ファビアン・ゴメス(アルゼンチン)とスコット・ブラウン(米国)が通算18アンダーで首位に並んだ。

 バンカー越えの8番パー3。この日の実測は183ヤードだったが、6Iを振り抜いた石川がクラブを後ろに放り投げた。「力が入った。バンカーに入らなければいいなと思った」というミスショットの10秒後だ。観客のいないグリーン方向から日本人関係者の声が響いた。

 「入れっ。入ったあー!」

 ボールはピン手前2メートルに落ちてゆっくり転がりカップイン。「入った瞬間見えなかった。凄くラッキー。2、3打得した。ミスしたアプローチが入った感じ」。米ツアー初で自身3度目となるエースに、はしゃぐことなく笑顔でキャディーとハイタッチした。インに入って11番でボギーを叩いたが「(エースの)100倍うれしかった」という15番パー5のイーグルで流れを引き寄せ、17、18番でも連続バーディー。今季初めてリーダーボードに自分の名前を載せた。

 11日には東日本大震災から丸2年を迎えるが「自分にできることはこれ(ゴルフ)しかない。米国からいいニュースを届けたいと思ったけど、それがプエルトリコでもいいかな」。3・11前日にホールインワンという明るい話題を届けた男は、さらなるチャージを誓った。

 ◇主な日本人海外エース

 ▼青木功 79年の世界マッチプレー準々決勝で海外初達成。92年にはシニアデビュー戦、ファースト・オブ・アメリカ・クラシック初日にマークした。

 ▼尾崎直道 96年のメモリアルトーナメントを皮切りに、97、98年のボブ・ホープクラシックと3年連続達成。00年はプレーヤーズ選手権でも記録した。

 ▼丸山茂樹 01年のソニー・オープン初日に7番で記録すると、その後、02年の全米オープンでは日本人として初快挙。米ツアーで5度のエースを誇る。

 ▼宮里優作 06年のリノタホ・オープン2日目に米ツアー史上初めて1日2エースを達成。

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