「あとは全柔連のやる気」 第三者委が最終答申5項目

[ 2013年3月9日 06:00 ]

 暴力的指導の告発を受け全日本柔道連盟(全柔連)が設置した第三者委員会の最終会合が8日、東京都文京区の講道館で行われ、最終答申をまとめた。前検事総長の笠間治雄委員長は、約20人の聞き取り調査の中で選手サイドも聴取したことを明かしたが、告発した15選手が含まれているかどうかは明言しなかった。

 答申は(1)暴力根絶に向けた指導指針の制定(2)組織改革(3)選手強化システムの改善(4)法令順守(5)危機管理における透明性の確保の5項目。「長い時間をかけて調査したわけではないが、組織としては未成熟と感じた。あとは全柔連のやる気次第」と話し、答申内容は抽象的なものになることを示唆した。

 12日に第三者委員会の答申を受け取る全柔連の上村春樹会長は「提案を受け、粛々と(改革を)進める。全てを認めて前に進みたい」と全項目を受け入れる考えを表明。12日以降、理事に答申内容を報告し、18日に予定されている理事会で「すぐできるものはすぐ、時間のかかるものはプロジェクトを立ち上げてやっていきたい」とした。

 斉藤仁強化委員長は、辞意を表明している3コーチの戒告処分が撤回されるかどうかが確定しない限り、次の強化スタッフは決められないとしながら「25日からの合宿には新体制で臨むのがベスト」との考えを示した。

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2013年3月9日のニュース