告発15選手聴取拒否で行き詰まる 第三者委はトーンダウン

[ 2013年3月1日 20:04 ]

 全日本柔道連盟(全柔連)の第三者委員会は調査と検証を進めているものの、全柔連への不信感から告発した15選手に聞き取りを拒否されて行き詰まってしまった。当初は期限を定めず取り組む考えもあったが、8日の最終会合で着地点を見いだすことになった。

 委員5人の意見を総合すると、提言に具体性を持たせる可能性は低い。15選手の証言がなければ問題の核心に迫れず、ある委員は「提言は難しい。任された以上はやらなければいけないが…」と苦悩する。選手が日本オリンピック委員会に出した告発文も入手していない。打つ手のなさがトーンダウンにつながっている。

 白紙となっている女子代表の強化体制については全柔連に一任する方向。日本サッカー協会副会長の田嶋幸三委員は「そもそもどんな方(指導者)がいるか分からないし、踏み込んだことは言えない」とし、代表選考の透明化も「サッカーでも曖昧な部分はある」と積極的な姿勢は示せない。

 第三者委は今後、男子選手などに対象を広げて調査する。実りある答申を導き出すために残された時間は短い。

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2013年3月1日のニュース