日本、ノルウェーに逆転勝ち!ソチ五輪出場へ白星発進

[ 2013年2月8日 06:00 ]

<日本・ノルウェー>第2ピリオド、1点を返し抱き合って喜ぶ選手たち

女子アイスホッケー ソチ五輪最終予選第1日 日本4―3ノルウェー

(2月7日 スロバキア・ポプラト)
 劇的な逆転勝利で最高のスタートを切った。世界ランク11位の日本は同10位のノルウェーと対戦。3点をリードされる苦しい展開も第3ピリオドに同点に追いつき、残り3分で坂上智子(29=三星ダイトーペリグリン)が決勝ゴールを決め、4―3で勝利した。4チームの総当たりで1位のみが出場権を手にする最終予選で、勝ち点3を挙げた。98年の長野大会以来4大会ぶり2回目の五輪出場へ、8日(日本時間9日)に世界7位の地元スロバキアと激突する。

 ミラクル勝利でソチへの望みをつないだ。1―3で迎えた第3ピリオド10分、ブルーラインの後ろから主将・大沢のスーパーシュート。この1点が日本を乗せた。1分後に中村が同点弾とすると、最後は坂上のシュートが相手DFに当たりながらも決まり、3点のビハインドをひっくり返した。ゴールのたびにプレーヤー5人が円になり、おじぎをするパフォーマンスで盛り上げた。

 第1ピリオドに先制を許す劣勢の展開に飯塚祐司監督は「足を止めずに攻撃すること」と指示。主将の大沢が「自信があったので焦りはなかった」と話した通り、徐々に足が動きだすと試合の流れを引き寄せた。ピザ配達のアルバイトをしながらプレーする坂上は「パワープレーで取れて良かった」とはにかんだ。

 唯一の五輪出場は正式種目となった98年長野で開催国としての出場だった。トリノではあと1点(得失点差1)、バンクーバーではあと1勝及ばず五輪を逃してきた。そんななか、昨年2月にカナダ人女性のカーラ・マクラウドコーチ(30)が就任。06年トリノ、10年バンクーバーと両五輪で金メダルに輝いた経歴の持ち主の指導の下、日本のスピードを生かした攻撃的な戦術を磨き、課題だったメンタルも強化。「勝つためにはきちんと力を発揮しないといけない」と同コーチが話していたが最大の武器が大一番で発揮され勝利につながった。

 4チーム中1位のみに与えられる五輪切符。8日に対戦する同7位のスロバキアに勝利すれば夢舞台への道が開かれる。「この勢いに乗って、あすもスロバキアに勝ちたい」と坂上。4大会ぶり2回目の出場権へ、最後まで走り続ける。

▽ソチ五輪出場への道 五輪に出場できるのは8カ国。そのうち世界ランキング上位6カ国のカナダ、フィンランド、スイス、米国、ロシア、スウェーデンは優先的に出場が確定。残り2枠を最終予選で争う。最終予選には日本を含む8チームが参加。2つのグループで総当たりのリーグ戦を行い、各1位のチーム(2カ国)が出場権を得る。

 ▽アイスホッケー アイスリンク上でスケートをつけ、スティックを使い、ゴム製のパック(直径7・6センチ、高さ2・5センチ、重さ160グラム)を相手側ゴールに入れ合う競技。出場できるのは1チーム6人で、そのうち1人はGK。選手の交代は試合中いつでも、何回でもできる。オフサイドなどの反則はフェースオフで再開。相手を倒すトリッピングなどのラフプレーは一定時間、退場処分となる。選手はヘルメットやグローブなどを装着。プレーのスピードは時速40~50キロで、シュートは時速150~160キロになる。

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