柔道は「氷山の一角」 他競技でも問題化の可能性

[ 2013年1月31日 22:30 ]

 柔道に限らず、スポーツ現場の指導で暴力やパワーハラスメントが横行していると指摘する関係者は少なくない。JOCの市原専務理事は「(今回の件は)氷山の一角。今後もこういうことがあると思っている」と他競技でも問題化する可能性を否定しなかった。

 球技で日本代表レベルの選手を教えた実績のある指導者は「現場での暴力は大なり、小なりあること。実際に目にしたこともある」と言い切る。なかなか表面化しないのは、声を上げることで立場が悪くなるのを選手が懸念するからだ。

 JOCは緊急会議で選手の「駆け込み寺」の役割を果たす支援ステーションの設置を決めた。出席したある理事は、JOCの各競技団体の統括機関としての役割を強調し「選手が本当に何を望んでいるかを聞いていかないと。スポーツ界が変わる契機にしなければいけない」と語気を強めた。

 文部科学省の要請で、柔道以外の加盟競技団体の実態調査も始まる。緊急会議では「暴力やパワハラに限らず、代表選考の不透明さなど、過去の不平不満まで、あらゆるものが出てくるのではないか」と懸念する声もあったという。

続きを表示

2013年1月31日のニュース