野口 体調不良で欠場…昨年に続き直前で

[ 2013年1月26日 06:00 ]

笑顔でポーズをとる渋井陽子(中央左)、福士加代子(同右)ら、大阪国際女子マラソン招待選手

 27日号砲の大阪国際女子マラソンの大会事務局は25日、04年アテネ五輪金メダリスト・野口みずき(34=シスメックス)が体調不良のため欠場すると発表した。野口は昨年の大阪国際も左太腿裏の炎症でレース4日前に欠場。リベンジに燃えていたが、コンディションが整わなかった。現役は続行し、3月10日の名古屋ウィメンズ、4月の海外レースで世界選手権(8月、モスクワ)の代表入りを狙う。

 福士、渋井ら招待選手が並んだ会見に、金メダリストの姿がなかった。野口は13日の都道府県対抗女子駅伝を急性胃腸炎で当日にキャンセルした影響があり、コンディションが整わなかった。野口は事務局を通して、「直前に急性胃腸炎を患ってしまい、その後も回復に時間がかかり、現在の状況では自分の目標としている走りができない」と説明した。

 昨年の大阪国際もレース4日前に左太腿裏の炎症で欠場。今年もスタートラインに立てなかった。昨春に右膝を痛めたものの、11月からマラソン練習を始めて40キロ走など順調にメニューを消化。だが、12月16日の全日本実業団女子駅伝は、直前に風邪をひき5区区間12位と失速。年末年始は中国・昆明で高地合宿を行い、懸命にトレーニングを続けたものの、2週前の急性胃腸炎が大誤算だった。

 今大会の欠場理由は体調不良だが、08年北京五輪欠場の原因となった左大腿部など、これまで故障に苦しめられてきた。そして34歳という年齢。引退の足音が迫る中、野口はファイティングポーズをとり続ける。「一刻も早く完全復活といえる走りをお見せできるように、これから体をつくり直して頑張りたいと思います!」とコメントを締めくくった。

 昨年は大阪国際欠場後、名古屋ウィメンズに出場して6位。大目標だったロンドン五輪出場を逃したが、現役にこだわった。今はトレーニングを再開しており、広瀬監督は「世界選手権を諦めたわけじゃない」と説明する。今後は同選手権代表を目指し、3月10日の名古屋ウィメンズか選考対象となる4月のボストン、ロンドンの海外レースに目標を定める予定。野口のマラソン人生のゴールは、まだ先にある。

 ▽世界選手権の女子マラソン選考 枠は5。国内選考レースは昨年11月の横浜国際、大阪国際、3月の名古屋ウィメンズ。2時間24分を切った日本人トップの選手は代表に決定。横浜国際では日本人トップの那須川瑞穂が2時間26分42秒だった。4月のボストン、ロンドンで2時間24分を切った選手は代表候補となる。条件を満たす選手がいない場合、8月の北海道を含めた国内4大会の日本人3位以内から選考する。

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2013年1月26日のニュース