スーパーボウル史上初の兄弟監督対決に 49ers対レイブンズ

[ 2013年1月22日 06:00 ]

49ersのジム・ハーボー監督(左)とレイブンズのジョン・ハーボー監督

 NFLプレーオフが20日行われ、NFC決勝ではジム・ハーボー監督(49)が率いる49ersがファルコンズを28―24で下し、18年ぶり6回目の優勝。AFC決勝ではジムの兄ジョン・ハーボー監督(50)が指揮するレイブンズがペイトリオッツを28―13で退け、12年ぶり2度目のスーパーボウル切符を勝ち取った。スーパーボウルで史上初めて兄弟監督対決が実現することになった。

 49ersは第2Q途中で0―17とされたがここから反撃。2季目のQBキャパニックとRBゴア、TEデービスらがうまく絡んで試合をひっくり返した。かつてベアーズやコルツなどでQBを務めたジム・ハーボー監督は「小さな努力の積み重ねで大きな夢がかなった」と喜びを爆発させた。

 シーズン途中で先発QBをA・スミスから経験のないキャパニックに代えたときには論議を呼んだが、抜群の脚力を持つ25歳の若き司令塔は期待に見事に応えた。

 その後、AFC決勝にレイブンズの指揮官として臨んでいたジョン・ハーボー監督は「ジム、おめでとう。ついにやったな。君は偉大だ」と祝辞を贈って戦闘開始。こちらも逆転で勝利を収め「夢というものがこんなに大きくなるとは思わなかった。けんかもしたし普通の兄弟だったのに…」と感慨深げだった。

 2人は昨季初めて対決したが、このときは兄ジョンのレイブンズが16―6で勝利。しかしスーパーボウルの予想では過去5戦5勝の49ersが有利とされており、弟のリベンジがなるかどうかが注目されるところだ。

 ただしハーボー家の対応は難しい。妹のジョアンニさんは「2人の兄の努力が報われたことを誇りに思います」と語ったがスーパーボウルでどちらを応援するのかは口にしなかった。前回の対戦では父ジャックさんと母ジャッキーさんは試合をテレビでは見ていない。米国の世帯数は1億1500万もあるのに、スポーツ界の超ビッグ・イベントで選手を束ねる2人の指揮官はかつて同じ屋根の下で暮らした間柄。「ハーボー一族」の悩みは尽きることはないだろう。

 ≪NFC史上最大の逆転≫49ersがひっくり返した17点はNFCのプレーオフでは最大点差。99年シーズンにファルコンズが同じ決勝でバイキングス相手にマークした13点が従来の記録。AFCの最大逆転は18点。

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