藤田、賞金王見えた!3打差7位 谷口88位に消沈

[ 2012年11月23日 06:00 ]

<カシオ・ワールドOP>藤田寛之は紅葉を背に5番ティーショットを放つ

カシオ・ワールドオープン第1日

(11月22日 高知・Kochi黒潮CC=7300ヤード、パー72)
 賞金ランク1位の藤田寛之(43=葛城GC)が今大会での賞金王確定に一歩近づいた。ボギーなしの68と安定したゴルフで、首位に3打差の7位と好発進。一方で賞金ランク2位の谷口徹(44=フリー)は体調不良のために2オーバーの74で88位と予選落ちの危機に立たされた。石川遼(21=パナソニック)は3アンダーの69で13位につけ、アマチュアの松山英樹(20=東北福祉大3年)はイーブンパーの65位と出遅れた。
【第1R成績】

 どんなコースでも、どんな試合展開でも、どんな道具でも強さを見せる。これが賞金王に一番近い位置にいる選手の貫禄だ。藤田は3打差の7位発進に「まずまずいいスタート。自分自身に合格点をあげられる」と納得の表情を浮かべた。

 出だしの10番パー5で3打目のアプローチをきっちり1メートルに寄せてバーディーを奪った。その後も安定感抜群で、大きなグリーンに乗せても難なくパーをセーブ。はたからは普段通りのプレーに見えたかもしれない。

 だが、いくつものチェンジがあった。まずはボール。今週は「タイトリスト・プロV1」の新モデルを使用。「感触が柔らかくなったので、その辺りが気に入った」と試合でも違和感なく使いこなした。パターもいつもと違う。ピン型のエースパターから、パット矯正のためにセンターシャフト型に変更。今週仕立てた急造パターでいつも通りのタッチを再現した。

 「来季に向けていろいろなものを試す時期。賞金王はあくまでも自分がやったことの結果でしかない」と初タイトルの重圧などどこ吹く風。例年と同じように終盤戦での“実戦テスト”を敢行している。

 賞金王を争う谷口は88位と出遅れた。前日は「獲物とは藤田寛之だけ」と息巻いていたが「体調不良です。やっと完走しました。あしたもあしたの状態を見ないと分からない」と意気消沈。藤田にとってもはや敵は己のみ。最終戦を待たずに賞金王が決まる可能性も十分に出てきた。
 
 ▽賞金王の行方 谷口が予選落ちして藤田が単独7位以上の場合は、賞金ランク6位の藤本から同16位の久保谷までの選手が優勝しない限り決定。藤本は今大会で2人までの2位タイに入ることが逆転への最低条件。藤本よりも順位の低い石川らは2連勝が最低条件になる。

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