遼 来季初戦は超セレブ米ツアー 大統領もラウンド

[ 2012年11月22日 06:00 ]

<カシオ・ワールドOPプロアマ>ホールアウトし笑顔を見せる石川遼

 男子ゴルフの石川遼(21=パナソニック)の来季初戦が米ツアーの「フマナ・チャレンジ」(来年1月17~20日、カリフォルニア州)となることが21日、分かった。米国のセレブも参加しプロアマ形式で行われ、ビル・クリントン元大統領が設立したクリントン財団が全面協力する大会。米ツアーならではのスペシャルなトーナメントが、石川の米ツアーメンバーとしての“デビュー戦”になる。

 石川が本格参戦の第一歩を踏み出すのは、米ツアーでも独特の存在感を放つ大会だ。1960年に第1回大会が行われ、昨年までは20世紀を代表する米国のコメディアンの名を冠して「ボブ・ホープ・クラシック」の名称で親しまれてきた。

 独特なのはまず試合形式。3日間の予選ラウンドはプロとアマがペアを組み、3つのコースを日替わりでプレー。最終日は上位70位タイまでのプロだけの争いとなる。

 参加するアマも米国の有名歌手や俳優など多くのセレブリティーが名を連ねる。95年には現職だったビル・クリントン大統領が参加。ジェラルド・フォード氏、ジョージ・H・W・ブッシュ氏(ブッシュ前大統領の父)という歴代大統領とのラウンドが話題を集めた。

 今年の大会からは、そのクリントン氏の財団が大会に協力している。石川は09年のプレジデンツ・カップで同氏と対面しており4年ぶりの“再会”が期待できる。大物俳優など著名人とのペアが実現するかもしれない。

 10年のペブルビーチ・ナショナル・プロアマで同じ形式の試合も経験済み。当時は不慣れな英会話や日替わりの難コースに手こずって予選落ちだった。「今回は初めてのコースを経験するという点でも、出ることには意味がある。その代わりに(3週間後の)ペブルビーチ(ナショナル・プロアマ)は休もうと思っている」と来季序盤戦の参戦プランを語った。

 22日には高知・黒潮CCでカシオ・ワールド・オープンが開幕する。「練習で準備できることはきっちりやった」と得意のコースで今季2勝目を挙げれば、来季の米ツアー参戦に向けて最高の弾みがつく。

 ▽フマナ・チャレンジ 1960年の第1回大会はパームスプリングス・デザート・クラシックとして行われ、A・パーマーが優勝。現在はPGAウエストのニクラウスコースとパーマーコース、ラキンタCCの3コースを使用。P・ミケルソンやG・ノーマンらも出場した今年の大会はM・ウィルソンが優勝。スポーツビジネスで大きな功績を残したイベントに贈られる著名な賞「スポーツイベント・オブ・ザ・イヤー」(11年3月~12年2月の開催が対象)を、NFLスーパーボウルやNBAファイナル、UFC「129」を抑えて受賞した。

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