藍5位終戦 来季メジャー&年間最優秀選手へコース予習も

[ 2012年11月20日 06:00 ]

USLPGAツアー タイトルホルダーズ最終日

(11月18日 米フロリダ州ネープルズ ツインイーグルスGC=6699ヤード、パー72)
 1打差の2位から逆転を狙った宮里藍(27=サントリー)は74と崩れ、通算9アンダーで5位に終わった。10番までに4ボギーを重ねてV戦線から脱落。米ツアー7年目のシーズンを終え、来季へ持ち越しとなった悲願の年間最優秀選手とメジャータイトル獲得へあらためて意欲を燃やした。宮里美香(23=NTTぷらら)は通算5オーバーの50位。チェ・ナヨン(25=韓国)が通算14アンダーで今季2勝目、ツアー通算7勝目を飾った。

 今シーズンの宮里を象徴するような最終戦になった。2日目まで首位に立っていたものの、そこから失速。最終戦の順位が5位なら、賞金ランクも09年の3位に次ぐ5位で終わった。

 最終日は序盤で首位に並んだものの、4番で3パットのボギーを叩き、5番でも1・5メートルのバーディーパットを決められなかった。「あれが流れに乗れなかった原因」とグリーン上で苦しんで優勝争いから脱落した。

 2月から始まったシーズンを戦い終えた宮里は「今年は長かった。メジャーに勝てなくて課題も多かった」と反省を口にした。前半戦は世界ランク1位のヤニ・ツェン(台湾)と優勝争いを繰り返し、7月初旬までに2勝した。しかし、今季の目標に掲げていたメジャー制覇への思いが宮里を迷わせた。

 「メジャーの硬いグリーンでもボールを止めたい。そのためにはフェードが打てないと」。持ち球のドローだけでなく、後半戦はフェードとの打ち分けに取り組んだことがあだになった。スイングのリズムを崩して8月は予選落ち2回。立て直すのに終盤戦まで時間を要し、「シーズン途中でやることではなかった。確実に自分を見失ってた」と反省した。

 来季は独特のゆったりテンポを貫きつつ、メジャー&年間最優秀選手のダブル獲りをあらためて目指す。例年は開催コースを下見せずメジャーに挑んでいたが、来季はばっちり予習も行う考え。「来年は早い段階でコースを見に行って、ある程度知識を増やしてからプレーしたい」と計画を練っている。今週末には日本に戻ってオフを過ごし、来年2月からの新シーズンに備える。「諦めず、粘り強くチャレンジしていきたい」。大願成就に向けて、今は心と体をゆっくりと休ませる。

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2012年11月20日のニュース