石川遼、奪首!2年ぶり優勝&最年少10勝目見えた

[ 2012年11月11日 06:00 ]

3番、ティーショットを放つ石川遼

男子ゴルフツアー スポニチ後援三井住友VISA太平洋マスターズ第3日

(11月10日 静岡県御殿場市 太平洋クラブ御殿場コース=7246ヤード、パー72)
 石川遼(21=パナソニック)が10年のこの大会以来2年ぶりの優勝に王手をかけた。前半の乱調がうそのように後半に入ってショットが安定。さらに、同学年の松山英樹(20=東北福祉大3年)の猛チャージにも発奮。2打差の2位から5バーディー、2ボギーの69で回り、通算11アンダーで単独首位に立った。最終日を単独首位で迎えるのは10年9月のフジサンケイ・クラシック以来8度目で過去5勝。史上最年少でのツアー10勝目に向け、得意の逃げ切りの形に持ち込んだ。
【第3R成績】

 “2つの影”が石川を単独首位に浮かび上がらせた。1つ目は10番パー4のティーグラウンドにあった。ティーを差して5番ウッドを構える。その時、背後から照らす太陽が、地面に石川自身の影を映し出していた。

 視線はボールに集中していても、真っ正面にあれば自然と影の動きが目に入る。スイングした瞬間、石川は影が沈み込むのが見えた。「バックスイングでトップが完了する前にちょっと体が沈んでいる」と感じたスイングの乱れ。前半は散り散りだったショットの復調のきっかけは、その小さな気付きに隠されていた。

 「沈み」に気をつけた次の2打目は1・5メートルにつける会心のショット。ここはまさかの3パットでボギーとしたが、光明が見えていただけに切り替えは早かった。前半はグリーンを外す場面が目立っていたのが、後半はパーオンを逃したのは1ホールだけで、11番以降は4バーディー。「軸が安定するようになった」と大きく改善した。

 そして、もう1つの影ははるか前方でプレーしていた。「6番や14番のリーダーボードで確認していた。刺激になった」。約2時間早くスタートした松山が、バーディーラッシュで27位から一気に順位を上げてきた。忍び寄る昨年覇者の影は石川を追い立てた。「(松山)英樹にとっても得意なコースだろうし、最終日も絶対に追い上げてくる。だから、きょう離しておかないといけなかった」

 少しでもアドバンテージを得るために手綱は緩めなかった。18番パー5の第3打は残り約40ヤード。SWで低く打ち出して2段グリーンを駆け上がらせると、絶妙の距離感で50センチにつけた。自らを単独首位に押し上げ、松山との差を3打に広げるバーディー。石川は「よしっ!」と声を上げた。

 最終日を単独首位で迎えるのは、年間3勝を挙げた10年シーズン以来になる。ツアー10勝目を前に足踏みを続けてきただけに、はやる思いはあるはずだ。だが、石川は「あしたは英樹が一番怖いかもしれない」と爆発力のあるライバルを警戒しつつ、まずは自らの定めたゴールを見据えた。「自分が決めたスコアに届いてそれで勝つか負けるかは運次第。とにかく初日から定めていた16アンダーを目指していく」。2年前の石川の優勝スコアは14アンダー。その影を乗り越えることができたなら、久しぶりの優勝も見えてくる。

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