稀勢の里 先代鳴戸親方急逝から1年 土俵で黙とう

[ 2012年11月8日 06:00 ]

先代鳴戸親方の命日に、黙とうをささげる大関稀勢の里

大相撲九州場所

 昨年急逝した先代鳴戸親方(元横綱・隆の里)の命日にあたる7日、大関・稀勢の里(26=鳴戸部屋)は福岡市東区の鳴戸部屋で現鳴戸親方(元幕内・隆の鶴)らとともに黙とうをささげた。午前8時、力士に行司らを含めた全員が土俵に集まり約30秒間、先代をしのんだ。1年前のこの日行われた「お別れの会」で大粒の涙を流した稀勢の里は「この1年、早かった。去年のことを思い出しながら黙とうしました」としんみりとした表情で話した。

 黙とう後の稽古では出稽古に来た横綱・日馬富士(28=伊勢ケ浜部屋)と、3日連続で申し合い。前日までとは異なり、一気に押し込んで寄り切る場面が見られ、6勝3敗と横綱を圧倒。「そういう(先代師匠をしのぶ)気持ちでやった。特別ですね。(先代に)言われたことを思い出しながら稽古した。体もだいぶ動いてきた。いい感じでできて良かった」と気持ちを新たにした。

 ≪日馬富士 稀勢に気迫負け≫前日までとは一転して、日馬富士は稀勢の里の気迫に押された。高安と8番取った後、9番取って3勝6敗と横綱の貫禄を示すことはできなかった。「きのうまでは一人相撲。やっと相撲を取った気がした。(稀勢の里に)やっと動きや当たりが戻ってきた」と話した。先代鳴戸親方については「あまり褒めない親方によく稽古場で褒めてもらった。稀勢の里は大関で、僕は横綱になって天国で喜んでるんじゃないか」としのんでいた。

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2012年11月8日のニュース