谷口 18番逆転イーグル連覇!「奇跡に近い」

[ 2012年10月22日 06:00 ]

18番、第3打を直接放り込むイーグルを決めた谷口はジャンプしてキャディーとハイタッチ

男子ゴルフツアー ブリヂストン・オープン最終日

(10月21日 千葉県千葉市 袖ケ浦カンツリークラブ袖ケ浦コース=7119ヤード、パー71)
 3位から出た谷口徹(44=フリー)が最終18番で第3打を直接入れるイーグルを奪って逆転優勝した。7アンダーでスタートし66をマーク。藤田寛之(43=葛城GC)を1打差抑え、通算12アンダーの272で昨年に続く今大会3度目の制覇。今季2勝目、通算19勝目で、今季の獲得賞金を9000万円余りとしランク2位に浮上した。

 まさかの大逆転劇に、21年目の谷口が子供のように跳びはねた。1打差で藤田を追う18番は刻んだ2打目が左ラフに入った。残り109ヤード、52度ウエッジでの第3打はピン手前3メートルから転がってカップに消えた。高い弾道のボールは陽光にまぎれて見失ったが、ギャラリーの歓声で状況が分かったという。イーグルの瞬間、谷口は両拳を握りしめ、すし石垣とハイタッチを繰り返したグリーンへ駆け上がった。ホールアウトした段階で後続の最終組、藤田に逆に1差をつけた。ライバルは6メートルのバーディーパットを外し、谷口の今季2勝目が決定。「19回目の優勝だけど、こんなのは初めて。奇跡に近いね」と白い歯を見せた。

 この日は13、14番の連続ボギーで一時は9アンダーにまで後退。「残りは死にものぐるいでやろう」と言い聞かせて16番はバーディー。17番のピンチをしのぎ、土壇場でのドラマにつないだ。

 最後まで優勝を争った藤田は1歳年下と年代も近い。クラブも同じヤマハとの契約で「今季は最後まで2人で賞金王を争おう」と意識し合っている。賞金王争いでも、約9000万円とし、池田勇太を抜いて2位に浮上。トップ藤田との差は約2700万円だが、残り5試合、高額大会が控えており、3度目の賞金王も夢ではない。今季は3度目の賞金王を獲ると宣言したが、5月の日本プロ選手権を制した後は、優勝に縁がなかった。久々に健在を示した44歳は「日本の若手にもう少し頑張ってほしい」と辛口コメントも忘れなかった。

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2012年10月22日のニュース