谷口「奇跡に近い」 歓声で分かったスーパーイーグル

[ 2012年10月21日 17:07 ]

最終日、18番で放った第3打が直接カップインし、跳び上がって喜ぶ谷口徹

男子ゴルフツアー ブリヂストン・オープン最終日

(10月21日 千葉県千葉市 袖ケ浦カンツリークラブ袖ケ浦コース=7119ヤード、パー71)
 打った谷口が一番驚いた。1打差で藤田を追う18番(パー5)の第3打を直接カップインしての逆転イーグルで優勝。突拍子もないドラマに、プロ21年目のベテランが子供のように何度も跳びはねた。
 
 左ラフからの残り109ヤードをウエッジで「とにかくピンを狙って」振り切った。高い弾道のボールは陽光にまぎれて見失い「どこに行ったか分からなかった」という。ところが「おーっ」というどよめきが徐々に大きさを増し、最後は秋晴れの空をつんざく歓声に変わった。
 
 「あれで入ったのが分かった」。両拳を握りしめ、腕に力こぶを作って5度ジャンプ。同組の選手らとハイタッチをしてグリーンへと駆け上がった。競技終了後も興奮冷めやらず「こんな奇跡に近い優勝は初めて。うれしい」と19度目の栄冠に、格別の思いを示した。
 
 今季は3度目の賞金王を取ると公言し、5月の日本プロ選手権を制したが、その後は勝てなかった。「同世代だし、お互い(の存在)で生きているみたいなもの。夏ごろ、賞金王を2人で争おう、と言った」と意識する1歳年下の藤田が独走態勢を築く中「レースに加わりたいから、ここで勝つ」と宣言。ライバルとの競り合いを制してトロフィーをたぐり寄せた。

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