さくらコースレコード65!2年ぶり首位発進

[ 2012年10月20日 06:00 ]

久々の単独首位スタートに笑顏の横峯さくら

女子ゴルフツアー スポニチ主催マスターズGCレディース第1日

(10月19日 兵庫県三木市 マスターズゴルフ倶楽部=6458ヤード、パー72)
 不振の横峯さくら(26=エプソン)が2年ぶりの首位発進を決めた。先週の試合では予選通過選手の中で最下位に沈み、最終日のラウンド後に異例の“居残り特打”を敢行。その効果もあって7バーディー、ノーボギー、コースレコードに並ぶ65をマークした。10年マンシングウェア東海クラシック以来となる初日首位に立ち、今季初優勝と2年ぶりの大会制覇を狙う。キム・ソヒ(29=韓国)が2打差の2位で、一ノ瀬優希(24=加賀電子)らが3打差の3位につけた。
【第1R成績】

 先週最下位から一気浮上の首位発進。V字回復を見せた横峯は「本当に久しぶりだし、うれしいです」とホッとしたような笑みを浮かべた。

 フェアウエーを外したのは3回、グリーンを外したのも2回。1Wに安定感が戻り、プレー全体にいい流れを生んだ。1番をバーディーで滑り出すと、次々にバーディーを量産。ノーボギーのおまけまでついてきた。

 09年賞金女王も昨年6月のリゾートトラストを最後に優勝から遠ざかり今季の賞金ランクは12位。最近7試合連続でトップ10を逃している。復調のきっかけは先週の富士通レディース最終日。79と崩れたラウンド中、キャディーのジョン・ベネット氏(40)に「終わったら練習場に行こう」と誘われ、うなずいた。ジュニアレッスン会をやっている横の打席で約30分、プロでは一人だけ居残り練習を行った。

 ベネット氏は「腰が左に流れている。スライドさせるんじゃなくて、ターンさせた方がいい」とアドバイス。実践すると「あ、これなんだ」という感触が戻ってきた。「体ではなく、お尻や腰で左側に壁を作るイメージ」。つかんだ感覚の正しさは、コースレコードの好スコアが証明した。

 そのプレーぶりは、男子高校生も夢中にさせた。兵庫県立社(やしろ)高体育科の3年生36人が授業の一環で来場。野球部所属の川居直人君は友人3人と一緒に横峯に18ホール密着した。ホール間で「頑張ってください」と声をかけると、横峯にほほ笑み返されて「やばいっす。さくらさんの笑顔に胸キュンっす。バリ(凄く)かわいい」とメロメロになっていた。

 よみがえった力強いフェードボールは風を切り、笑顔は男子生徒のハートを撃ち抜いた。「まだ不安がないと言ったらウソになる。でも、たまたまではない、と思いたい」。この日の朝には、例年通りにコース近くの神社「八雲社」を参拝。ご利益だけではない手応えありの初日。最終日には優勝トロフィーを掲げ、最高の笑顔をはじけさせる。

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2012年10月20日のニュース