さくらに1500円新兵器!父・良郎氏が手作り

[ 2012年9月27日 06:00 ]

父・良郎さん(右)が考案した練習器具を前に練習場で打ち込む横峯さくら

 横峯さくら(26=エプソン)が総費用1500円(推定)の手作り練習器具で復調の手応えをつかんだ。日本女子オープンは27日に神奈川・横浜CC西コースで開幕する。最近は優勝争いに絡めずに不振が続くが、父で参院議員の良郎氏(52)も来場して最終調整。良郎氏お手製の練習器具でショットを修正し、3年ぶりのメジャー制覇に向けて準備を整えた。

 世界の強豪が集うビッグマッチを前に、ようやく明るい兆しが見えてきた。インの9ホールを回った後に練習場へ。打席の後ろに陣取った良郎氏が「いいボールだ。フェードボールしか出なくなっただろ」と声をかけると、横峯も納得したようにうなずいた。

 今季はまだ優勝がなく、最近5試合はトップ10にも入れていない。200戦に及ぶ連続予選通過記録こそ維持しているが、横峯としては不本意な成績だ。原因はショットの不調。フェードせずに左に曲がり、それを嫌がれば右へのプッシュも出る状態に悩んできた。

 シーズン序盤以来、久々に良郎氏に練習を見てもらったのが2週前の最終日。良郎氏は当初「こんなに悪くなってると思わなかった。この状態で予選を通っていたなんて、おまえは天才だな」と別の意味で驚いたという。そこで先週から良郎氏考案の独自の練習器具を使い始めた。

 踏み台の両脇に棒を立て、それぞれの棒から地面と平行に高さを違えた棒が突き出ている。その棒の間を通すようにスイングすることでクラブの軌道が修正できる。「テークバックでアウトサイドに上げてしまって、インから下ろす感じだったので、そこを気をつけられる」と横峯も実感。ガムテープも使って見た目には何とも安上がりだが、良郎氏いわく「(費用は)1500円くらいだろ。踏み台が高かったからな」とやっぱり安い。

 それでも、これでショットの不調が直るなら値打ちは計り知れない。「試合になってみないと分からないけど、やっと自分のプレーができるかな」。まだ半信半疑ではあるが、日本のエースが活躍してこそ大会も一層盛り上がる。

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2012年9月27日のニュース