今度こそ!池田 自己ベストタイ62で首位発進

[ 2012年9月21日 06:00 ]

<パナソニックオープン・初日>15番、セカンドショットを放つ池田勇太

男子ゴルフツアーパナソニック・オープン第1日

(9月20日 兵庫県三木市・東広野ゴルフ倶楽部=7020ヤード、パー71)
 3週連続2位の池田勇太(26=日清食品)が9アンダーで首位発進した。蓄積した疲労を取り除くため前日は異例のノースイング調整。その効果もあり、堅実な攻めでボギーなしの9バーディーを奪い、自己ベストに並ぶ62をマークした。2打差の2位には宮里優作(32=フリー)ら5人。石川遼(21=パナソニック)はイーブンパーの69位と出遅れた。
【第1R成績】

 戦略性に富んだコースで、池田の技術が光った。持ち球のフェード一辺倒だったのは、過去の話。高い球、低い球、フェード、ドローを自在に操りチャンスを量産した。

 「ホール、ロケーションによって打ち分けている。(ショットの)引き出しが増えたことで、春先のフェード一本より楽になった」。9バーディーのうち5つは第1打で1Wを握らなかったホールでマークした。堅実なマネジメントでフェアウエーをキープすると、4、14番では1メートルに付けてバーディーを奪った。ミスが重なった13番は6メートルを沈めるパーセーブとパットも上々。2日前の雨でグリーンが止まりやすいとはいえ、視覚的トラップが多いコースでの爆発的スコアに、野村競技委員長は「出て6アンダー想定。まさかここまで」と、お手上げだった。

 ただし、自己ベストタイの62を出した本人は涼しい顔。「いいゴルフだったけど、それなりだなという感じ」。福田キャディーも同調した。それでもビッグスコアが出るほど、今は状態がいい。

 ここまで3週連続の2位。史上3人目の珍記録は当然、喜べるものではない。心の動きを、若大将はこう説明する。「最初は疲れたけど納得。2週目は(距離を短縮して実施したプレーオフに負けて)腹が立つし、暗いし、最悪だし、どんどんイライラ。3週目ははらわたが煮えくり返った」

 今週は調整を一新。前日はコースに姿を見せず、ホテルでの軽い運動で心身をリセットした。異例のノースイング調整だったが、その効果で「頭もシャキシャキ動いた」と神経を使うコースで集中力を切らさなかった。

 惜敗続きとあって、初日とはいえトップに上機嫌。「4度目の正直だよ」。あと1勝から1年以上足踏みが続いている通算10勝目をつかみ取る。

 【3週連続2位VTR】

 ☆フジサンケイ・クラシック 初日63位から巻き返し、7位で出た最終日は67をマークして今季自己最高に。優勝は金庚泰(韓国)。

 ☆トーシン・トーナメント 最終日、18アンダーで並んだ呉阿順(中国)とのプレーオフは日没により1ホールごとに距離を短縮して実施。4ホール目は45ヤードのアプローチ合戦で決着した。

 ☆ANAオープン 最終日は3位から出て67で回ったが、1打差で藤田寛之にかわされ、史上3人目の3週連続2位。

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2012年9月21日のニュース