吉田、ロケット奪首!国内メジャー初日最少スコア記録更新

[ 2012年9月7日 06:00 ]

5番、バーディーを決め、歓声に応える吉田弓美子

女子ゴルフツアー 日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯第1日

(9月6日 滋賀県甲賀市 タラオカントリークラブ=6670ヤード、パー72)
 今季ツアー初優勝を挙げている吉田弓美子(25=イーグルポイントゴルフクラブ)が8バーディー、ノーボギーの8アンダーというロケットスタートを決めた。プロテストに合格した思い出のコースで、国内メジャー18ホールの最少ストロークに並び、国内メジャー初日の最少ストロークを更新する64で首位発進した。4打差の2位は大江香織(22=フリー)ら4人。有村智恵(24=日本ヒューレット・パッカード)は3アンダーで6位に付けた。
【第1R成績】

 深いラフなど、どこ吹く風だ。取りも取ったり8バーディー。異次元のゴルフで自己ベストを1打更新。国内メジャーの18ホールの最少ストロークに並び、国内メジャー初日の最少ストローク新記録を打ち立てた。

 「一日の目標が3アンダーで回れたら、というイメージだった。完璧に近かったです」。長尺パターを使うパットがさえた。前半の11番で8メートルのバーディーパットを決めると、その後も面白いようにチャンスをものにした。

 タラオCCは09年のプロテスト会場で「ゴルフ人生が変わった思い出深い場所」。当時は不況で実家の工場が経営難だった。親の援助で競技をしていたため、後で振り返ると「ゴルフをやめるかどうかの瀬戸際だった」と言う。その状況でトップ合格。未来を切り開いた。今季はNEC軽井沢72でツアー初優勝。オフには両親に恩返しの海外旅行を計画している。

 家族思いの吉田はファン思いでもある。サインを求められれば、色紙でもボールでも「ありがとうございます」と必ず書き添える。ホールアウト後に同伴競技者やキャディーと交わす握手は必ず両手でと心に決めている。「感謝の気持ち」を念頭に置いて、これまでのプロ生活を歩んできた。

 メジャー初制覇へ願ってもない好発進。だが、人の良さがにじみ出る25歳は笑顔で「2日目は午前スタート。寝坊しないようにしたいです」。好スコアの喜びを隠すかのように、おどけて報道陣の笑いを誘った。 

 ≪浜田&中道に並ぶ≫吉田が64をマーク。86年日本女子プロ選手権(ABCGC)最終日の浜田光子、05年日本女子プロ選手権(名神八日市CC)最終日の中道かおりと並ぶ国内メジャーの18ホール最少ストローク記録に並んだ。また国内メジャー初日の最少ストロークを1打更新した。これまでの記録は90年日本女子オープン(岐阜関CC)の森口祐子ら6人がマークしている65。

 ◆吉田 弓美子(よしだ・ゆみこ)1987年(昭62)4月28日、神奈川県相模原市生まれの25歳。10歳でゴルフを始める。厚木北高2年でナショナルチームに選ばれ、有村智恵、諸見里しのぶらと国際大会に出場。斉藤愛璃は高校の2学年後輩。昨年、賞金ランク42位に入り、初シード獲得。今季、NEC軽井沢72でツアー初優勝。現在賞金ランク13位。1メートル64、62キロ。得意クラブはミドルアイアン。家族は両親と兄2人。

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