ここからが勝負!錦織、苦手相手に完勝で3回戦へ

[ 2012年8月31日 06:00 ]

<全米オープンテニス>男子シングルス2回戦でストレート勝ちを収めた錦織圭

全米オープンテニス第4日 男子シングルス2回戦

(8月30日 ニューヨーク ビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンター)
 男子シングルス2回戦で第17シードの錦織圭(22=日清食品)は世界ランキング179位のティム・スマイチェク(24=米国)に6―2、6―2、6―4で快勝し、3回戦進出を決めた。1回戦の同222位のギド・アンドレオッシ(アルゼンチン)戦に続くストレート勝ち。目標の4大大会初のベスト4入りへ向けて、好調を維持している。

 完璧なスタートだった。錦織は安定したリターンとサイドラインぎりぎりを突く的確な強打で、いきなりスマイチェクのサービスゲームをブレーク。さらにサーブも好調で、5ゲームを連取した。第1セットは32分、6―2で奪取した。

 初戦の世界ランキング222位のギド・アンドレオッシ(アルゼンチン)戦に続いて、予選上がりの選手との対戦となったが、スマイチェクは侮れない相手だった。過去の対戦成績は1勝2敗。試合前には「できれば勝ち上がってきてほしくない。独特のペースがある」と話していた。

 だが、そんな苦手意識を全く感じさせないプレーぶりだった。スライスを織り交ぜてリズムを変えてくる相手に対して、落ち着いて自分のプレーを貫いた。第2セットも2ゲームを失っただけで、試合を完全に支配。同じフロリダのIMGアカデミーを拠点としていて、仲のいい女子プロゴルファーの宮里美香がスタンドで観戦する中、完勝劇を披露した。

 前日は世界ランキング1位のロジャー・フェデラー(スイス)と約1時間練習した。試合形式で打ち合い、白熱したストローク戦も展開した。今回の合同練習は錦織を指導するダンテ・ボッティーニ・コーチがフェデラー側と話し合って実現。日本男子80年ぶりに8強入りした今年1月の全豪オープン以来のことだった。縁起のいい、ぜいたくな調整で仕上げた。

 ウィンブルドンに続く3回戦進出だ。シード選手となった全豪以来、腹筋を痛めて欠場した全仏を除いて、全て2勝以上をマーク。シード選手の役割をしっかり果たしている。3回戦以降は格上との対戦が濃厚。錦織の見せ場はここからだ。

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2012年8月31日のニュース