太田、ミラクル決勝進出!残り1秒から“銀以上”確定

[ 2012年8月6日 06:00 ]

男子フルーレ団体準決勝でドイツを破って決勝進出を決め、大喜びでコーチに抱きつく太田

ロンドン五輪フェンシング

 フェンシングの男子フルーレ団体が5日に行われ、日本が決勝に進出し、団体では初のメダルを確定させた。準々決勝で昨年の世界選手権王者・中国を45―30で破ると、準決勝では延長の末に昨年の世界選手権3位・ドイツを41―40で下した。最終9試合目で、エース・太田雄貴(26=森永製菓)が残り1秒で追いつき、延長で先に得点を挙げて激戦にピリオドを打った。

 鋭い太田の一撃がわずかに相手より先に入った。際どいタイミングにビデオ判定が入ったが、苦しみ抜いた末に準決勝の延長でエースがドイツを撃破した。銀メダル以上を確定させると、日本チームは歓喜の輪。そしてスタンドに向かって太田は雄叫びを上げた。「厳しい試合だった。観客の応援が審判の判定を(自分に有利になるよう)後押ししてくれた」と応援団に感謝した。

 日本の第一人者が最後に意地を見せた。3人が3試合ずつ計9試合を行う団体戦。3点リードで最後の9試合目に出場した太田だったが、残り1分53秒で追いつかれ、残り9秒で2点のリードを許した。ここから奇跡の逆転劇を起こした。残り6秒で1点差に追い上げ、2秒で時計が止まる。再開すると残り1秒で同点に追いついた。1点先取で勝負が決まる延長戦では2度、相手にポイントが入りかけた。だがビデオ判定で取り消され、最後に太田が仕留めた。

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