フジカキ銀!中国ペアに惜敗も歴史作った

[ 2012年8月5日 06:00 ]

女子ダブルスの決勝で敗れるも、銀メダルを獲得した藤井(左)と垣岩
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ロンドン五輪バドミントン

 フジカキ、胸を張れ――。女子ダブルス決勝で、世界ランク5位の藤井瑞希(24)垣岩令佳(23=ともにルネサス)組が、同2位の中国ペア・田卿(25)、趙ウン蕾(30)組に0―2で敗れた。格上相手に第1ゲームを奪われて逆転勝利はならなかったが、日本初のメダルとなる銀メダルを獲得した。

 下を向く必要なんてない。日本勢で初のファイナル。試合開始直前に日本時間で日付が替わり、24歳になった藤井が必死にシャトルを拾い、垣岩が力を込めたスマッシュを放った。第1ゲームは3―2からの5連続失点などで落としても、最後まで全力プレーを続けた。第2ゲームは21―20とリードを奪うなど世界2位ペア相手に奮闘。最後は23―25で力尽きたが、日本初の表彰台となる銀メダル。満足感と少しの悔しさを抱え、最高の舞台が幕を閉じた。

 中学時代にシングルスで全国制覇した経験を持つ2人は、ともに青森山田高出身。藤井が高3、垣岩が高2の時にペアを組み高校総体を制した。卒業後、ルネサスに入社した藤井はシングルスで試合に出ていたが、なかなか結果が出ない。「あの身長(1メートル60)じゃシングルスで通用しない」という外野の心ない声もあった。同じ頃、垣岩も進路で悩んでいた。垣岩とのコンビネーションが忘れられなかった藤井は後輩を勧誘。「一緒に五輪を目指そうよ」。2人の五輪ロードが始まった。

 08年北京五輪は所属の先輩、末綱・前田組の快進撃を現地で見た。五輪は夢ではなく目標に変わった。09年1月に日本代表候補入り。11年5月に五輪代表争いがスタートすると、プレーの質を高めるために話し合った。「対等に話せないと上にはいけない。“タメ口でいい”って言いました」と藤井。コートの中では意見をぶつけ合うが、コートを離れると大の仲良し。「仲間というより家族」と藤井が言えば「(藤井は)お姉ちゃんみたい」と垣岩。2人の絆が快進撃を可能にした。

 今大会、1次リーグでは無気力試合もあり、世界ランク1位の中国ペアなど4ペア8選手が失格処分に。フジカキも1次リーグの敗戦をめぐってインドからクレームをつけられた。準決勝の相手は繰り上がりで、1次リーグ全敗のカナダペアだった。五輪史上に残る大混乱があった女子ダブルスだが、輝きを放った藤井と垣岩の名前は、日本バドミントン界の歴史に永遠に刻まれる。

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