北島4位も悔いなし「諒が獲ってくれた」

[ 2012年8月3日 06:00 ]

男子200メートル平泳ぎ決勝を終え観客席に手を振りプールを後にする北島

ロンドン五輪競泳男子200メートル平泳ぎ決勝

 北島は5位だった100メートルに続いて200メートルも4位に終わり競泳男子史上初の3連覇を逃した。「まあ、悔しいですけれど(立石)諒が(銅メダルを)獲ってくれたので悔いはないです」。個人種目は無冠どころかメダルなしに終わったが、表情は晴れやかだった。

 100メートルまでは世界記録を上回るペースで先行。だが、ジュルタ、ジェーミソンに抜かれ、最後はタッチの差で立石にかわされた。それでも「ずっとこのスタイルでやってきた。100メートルに比べて、自分らしい泳ぎができた」。4月の代表選考会のタイムに0秒35まで迫る2分8秒35。今の力を100%出し切った充実感は大きかった。

 北京五輪後、米国に拠点を移し1年間の休養を挟んで競技に復帰した。平井コーチのもとを離れ自ら全ての強化計画を立て、泳ぎを組み立てる新しい取り組みに挑戦した。4月の代表決定後も、代表合宿に合流せず独自に米国で調整した。

 結果的には直前で調子が上がらなかった。敗因は調整の失敗だった。「五輪で凄くつらい思いをしたけれど、新しい挑戦は自分の人生でいい経験になった。水泳の難しいところが好きになった」。国内や代表チームで調整していれば結果は違ったかもしれないが、後悔はない。押し寄せる新旧交代の波も「(寂しさは)全くない。若い選手に日本を引っ張ってもらいたい」と歓迎した。

 北島は以前から五輪後も競技を続ける意向を示している。再び五輪の金メダルを目指すのか、違う目標を定めるのかは未定だが、平井コーチは「やるからには、勝負を狙ってやってもらいたいな」と再挑戦を希望した。

 まだ、今大会はメドレーリレー(3日予選、4日決勝)が残っている。3大会連続メダルの最後のチャンス。北島は「最後までチームに貢献して、メダルが獲れるように精いっぱい自分の力を出したい」と力を込めた。

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2012年8月3日のニュース