田中兄弟明暗 和仁ガックリ、佑典は内村超えの得点マーク

[ 2012年8月1日 06:00 ]

体操男子団体決勝で鉄棒の演技終えてガッツポーズの田中佑典

ロンドン五輪体操男子団体総合決勝

 田中兄弟は明暗がくっきりと分かれた。主将を務めた兄・和仁は、床運動の着地で足を滑らせ、負傷した山室の代役で出場したあん馬では、予選に続いて落下。「素直に喜べない。ミスが出たのが中国との差。技術だけじゃなく、メンタルの差もある」と唇をかみしめた。

 予選では鉄棒の落下など精彩を欠いた弟・佑典は、この日は輝きを取り戻した。つり輪、平行棒、鉄棒と出場した3種目全てで、エースの内村を上回る得点をマーク。昨年の世界選手権でも落下していた鉄棒では演技価値点7・3点の高難度の構成で臨み、きっちりまとめて16・000点を叩き出し、両拳を力強く握りしめた。「ここでできなかったら、日本に帰れない気持ちだった。やるしかなかった」と納得の表情を浮かべた。

 最大目標だった団体金メダルには届かなかったが、種目別決勝の平行棒に佑典1位、和仁2位で進出。兄弟同時メダルの可能性も十分だ。「種目別はお祭り気分で楽しもうと思っている。結果を気にせずにやりたい」と佑典は気合を入れていた。

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