北島3連覇へ予選2位発進「戻ってきてよかった」

[ 2012年7月29日 06:00 ]

立石諒(手前)とともに予選を通過した北島康介

ロンドン五輪競泳

 28日の男子100メートル平泳ぎ予選で、北島康介(29=日本コカ・コーラ)は59秒63で全体2位で準決勝に進出した。立石諒(23=NECグリーン)は59秒86で全体8位で通過した。男子400メートル個人メドレー予選で萩野公介(17=御幸ケ原SS)が4分10秒01の日本新で全体1位通過。堀畑裕也(21=日体大)は7位で決勝に進んだ。

 3大会連続2冠へ向けて、北島が上々の滑り出しだ。今大会最初のレースを予選全体2位の59秒63でまとめると、「この緊張感が何とも言えない。予選1発目はどうなるか分からない。このスリル感が何とも言えず、心地よかった。(五輪に)戻ってきてよかった」とすっきりした表情で語った。

 最終6組の第4コース。前半を28秒04の3位で折り返した。後半はしっかり泳ぎのテンポを上げた。隣の第3コースの200メートル世界記録保持者のスプレンガー(オーストラリア)に0秒01及ばなかったが、北京五輪と同じ予選2位通過。「楽に59秒台で泳げればいいと思っていた」とまずまずの手応えだ。

 100メートルは4月の代表選考会で、北京五輪で出した日本記録(当時世界記録)を0秒01更新する58秒90をマークした。昨年の世界王者のダーレオーエンさんが急死し、今大会のエントリータイムではダントツの位置にいる。だが、油断はできない。北京五輪の決勝で6人しか出していない59秒台を、今大会の予選では早くも12選手がマーク。「非常にレベルが高い」と警戒する。

 勝負は28日午後の準決勝、29日午後(ともに現地時間)の決勝と続く。「最後のタッチが合わなかったし、まだまだ修正するところがある。予選1発を泳いで、いい刺激が入ってきている。気を引き締めて準備したい」。五輪の厳しさを知る王者は表情をぐっと引き締めた。

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2012年7月29日のニュース