南スーダン出身の難民選手 “無国籍”で五輪出場へ

[ 2012年7月21日 23:09 ]

 国際オリンピック委員会(IOC)は21日、ロンドンで理事会を開き、南スーダン出身の難民でパスポートを持たない男子マラソンのグオル・マリアル選手(27)のロンドン五輪出場を特別措置で認めることを決めた。個人資格で参加し、開会式は五輪旗の下に行進する。

 IOCによると、同選手は11年前に現在の南スーダンを逃れて渡米。難民として永住権を持つが、米国籍は保有しない。昨年10月にマラソンで2時間14分32秒をマークして五輪参加標準記録を突破し、支援する米アイオワ州上院議員らがIOCに働き掛けた。

 南スーダンは20年以上の内戦を経て昨年7月にスーダンから分離独立。石油収益をめぐりスーダンと対立するなど国情が不安定で、国内オリンピック委員会が承認されていない。(共同)

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