美里、気合の“雪辱ヘア”で堂々「金メダル」宣言

[ 2012年7月21日 06:00 ]

花束を手に引き揚げる中村

 ロンドン五輪の柔道男女代表14選手が20日、東京都文京区の講道館で行われた壮行式に出席した。女子52キロ級代表で女子唯一の連続出場となる中村美里(23=三井住友海上)は、銅メダルに終わった北京五輪時よりも短いショートカットで登場。“雪辱ヘア”に気合を込めた。また、男子のエース、100キロ級代表の穴井隆将(27=天理大職)も金メダル獲得へ完調を宣言した。

 大人の女性へと成長してきた23歳の髪が、バッサリと切られていた。少年のようなショートカットは、4年前をほうふつさせる。中村は「北京の髪形は意識したわけじゃない。結ばなくていいように短く、と伝えたらどんどん短くなった」と説明。それでも「北京ヘア?」と聞かれると「そうですねえ。北京より短いですけど」と思いを込めたことを、照れくさそうに認めた。

 19歳で挑み3位となり平成生まれ初のメダリストとなった北京は「ただ悔しかっただけ」の舞台だった。以来、その雪辱だけを目標に努力を重ねた。09、11年と世界選手権は2度制覇。「あの頃は技も少なかったし、力もなかった。今の方が強いと思います」。押しも押されもしない優勝候補として臨む2度目の五輪を前に、中村が選んだのは“北京を超える”北京ばりの髪形だった。

 「4年前は何をやってるか、訳が分からないまま。今の方が落ち着いている」と最近は自らを客観的に分析する余裕がある。この日は壮行式で「やるべきことはすべてやってきた。全力を尽くして金メダルを獲りたい」と堂々の優勝宣言。北京の準決勝で完敗したアン・グムエ(北朝鮮)はノーシードで、初戦から対戦する可能性もあるが、もはやそのリベンジは通過点に過ぎない。全日本女子の園田隆二監督も「普通にやれば普通に勝てる選手。動じないところも頼もしい」と優勝に太鼓判を押していた。

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