大和笑莉奈 霧に負けず初Vへ好位置1打差2位

[ 2012年7月15日 06:00 ]

2位タイ、5アンダーでホールアウトする大和

女子ゴルフツアー スタンレー・レディース第2日

(7月14日 静岡県裾野市 東名カントリークラブ=6520ヤード、パー72)
 初日から持ち越された第1ラウンドの残りが行われた。濃霧と雨によるコースコンディション不良のため第2ラウンドは中止となり、競技は36ホールに短縮。プロ4年目の大和笑莉奈(22=フリー)が自己ベストの67をマークし、首位に1打差の2位につけた。6アンダーの66で回った森田理香子(22=リコー)が首位。連覇を狙う有村智恵(24=日本ヒューレット・パッカード)が2位に続いている。

 霧の中から抜け出したら初優勝が見えてきた。2日がかりで18ホールを回り終えた大和は「マジで長かったです」と息をつきつつ、「状況判断も良くてショットも安定していた」と自己ベストのラウンドを振り返った。

 前日は9ホールを消化し、3アンダーと好発進したところでサスペンデッドに。アウトから再開したこの日は3番で3パットしボギーが先行。「霧で周りがモヤモヤとして少し集中力に欠けた」。ズルズル後退するかと思われたが、6番から3連続バーディーを奪い返して上位にとどまった。

 「どこかで気持ちが緩んでしまうラウンドが続いていたので、気持ちを前面に押し出していこうと思っていた」。その支えとなるのは東北高ゴルフ部の面々だ。大和は全国団体5連覇を飾った黄金期のメンバー。2学年上に有村や原がいて、1学年下には今季初優勝を飾った大江もいる。

 特に大きな存在は同級生の木戸。「一番仲がいいのでかなり影響がある」という。これが今季4度目の予選通過だが、3週前のアース・モンダミン杯で木戸が優勝争いしたことも奮起を促す材料になった。

 最終日は高校の寮で1年間同じ部屋で過ごした有村と最終組。「智恵先輩が3年の時に私が1年だった。向こうは怖く接してないんだろうけど怖い感じはあった」と“同部屋対決”を前に当時を懐かしむ。開幕前日には東北高OGが6人が集まってスペイン料理店で女子会を開いた。会計はもちろん先輩任せ。大和笑莉奈の姓名ゆえに「プロアマでは“大笑い”とか言われます」と苦笑いするものの、勝って大笑いできれば、先輩たちへの最高の恩返しになるはずだ。

 ◆大和 笑莉奈(やまと・えりな)1990年(平2)2月13日、山形県山形市生まれの22歳。中2の時にアルペンスキーで全国大会に出場。左膝のケガなどもあり、11歳で始めたゴルフに転身した。東北高を経て09年に2度目のプロテストで合格。昨年は賞金ランク114位。今季はツアー出場予選会47位の資格で参戦。名前は母・笑子(えみこ)さんにちなんだもの。1メートル55、50キロ。

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2012年7月15日のニュース