16歳代表土井杏南「やば~い」フィーバーに戸惑いも

[ 2012年7月7日 06:00 ]

埼玉栄五輪壮行会を終え生徒に囲まれ笑顔の土井杏南(中央)

 注目度はディーン級だ。ロンドン五輪の陸上女子400メートルリレー代表・土井杏南(16)が6日、在学中の埼玉栄高(埼玉県さいたま市)で行われた壮行会に参加した。日本陸上界で戦後史上最年少出場となる女子高生スプリンター目当てに、集まった報道陣は約80人。男子やり投げのメダル候補・ディーン元気(20=早大)が5、6月に練習を公開した際とほぼ同数のフィーバーぶりに困惑気味の16歳だが、夢舞台での激走を誓った。

【土井杏南】

 胸の高鳴りを抑えきれない。埼玉栄中、高の全生徒2558人と教員が待つ体育館に入る前、土井は何度も「やば~い」と口にした。大きな拍手を浴びながら同校出身の体操男子の山室、重量挙げ女子48キロ級・三宅、バドミントン男子の田児ら先輩7人と壇上へ。緊張気味の高校2年生は「年齢的には一番下ですけど、だからこそ五輪では自分らしく最高の走りをしたい」と夢舞台への思いをマイクに乗せた。

 48年ぶりに五輪切符を獲得した女子400メートルリレー。日本選手権100メートルで福島に次ぐ2位に入った土井は、順当に1走を務めれば戦後最年少出場記録を更新する。この日、集結した報道陣は約80人。英国人を父に持つ男子やり投げのディーンが公開練習した時とほぼ同数が殺到した。壮行会後、ズラリと並ぶテレビカメラを前にした会見で「ここからが本当のスタートと感じた」などと話したが、他の選手がコメントしている間はカメラを避けるように下を向くなど、フィーバーぶりに戸惑いも隠せなかった。

 ただ、会見が終わって昼食の弁当を食べると笑顔が復活。土井は男子100&200メートルの世界記録保持者・ボルトの骨盤の動きなどを参考にしているが、そのボルトがジャマイカ選手権でブレークに完敗。「何が起こるか分からないと思った」。

 1メートル95のボルトと1メートル80のブレーク。1メートル58と上背のない土井はブレークに近いだけに、ボルト走法を継続するか乙女心は揺れる。「(ブレークを参考にするか)まだ分かりませんよぉ」とあどけなく笑った。

 15日から山梨で日本陸連の短距離合宿、23日にはドイツ・ベルリンに渡り、最終調整に入る。「リレーは個人の力以上のものが出る。しっかりバトンをつないで決勝を目指して頑張りたい」。女子400メートルリレーで入賞すれば、32年ロサンゼルス五輪以来80年ぶりの偉業。無限の可能性を秘めた女子高生スプリンターが、真夏の夢を追いかける。

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