ウッズ 帝王超え74勝目「ジャック上回り最高の気分」

[ 2012年7月3日 06:00 ]

ニクラウスを超える米ツアー74勝目を挙げ、トロフィーを手に笑顔のウッズ

USPGAツアー AT&Tナショナル最終日

(7月1日 米メリーランド州ベセスダ コングレッショナルCC=7569ヤード、パー71)
 帝王を超えた。1打差の2位から出たタイガー・ウッズ(36=米国)が69で回り、通算8アンダーで今季3勝目を挙げた。ツアー通算勝利数はジャック・ニクラウス(72=米国)を抜きサム・スニードの82勝に次ぐ歴代単独2位の74勝となった。09年9月以来の賞金ランク1位にも返り咲いた。ボー・バンペルト(37=米国)が2打差の2位。今田竜二(35=フリー)は76で、通算11オーバーの61位に終わった。

 ピンチをも見せ場に変えるあの強いウッズが帰って来た。バンペルトとのマッチレースを制し、帝王ニクラウスを超える通算74勝目。18番グリーンで観衆の大歓声を受けたウッズは「ジャックを上回るなんて最高の気分」と歓喜に浸った。

 前半の2バーディーで首位に並び、迎えた12番パー4。ティーショットを左に曲げたウッズのボールは木の根元付近に落ちていた。幹を背にしてグリーンを狙おうとすると十分にフォローが取れない。それでも、果敢に9Iを握り、シャフトをぶつけながらも残り170ヤードの距離をフックをかけて見事2オン。確実にパーをセーブした。

 15番では首位を並走するバンペルトが3メートルのチャンスにつけたが、目の前で先に7メートルを沈めてバーディー。ここはバンペルトもバーディーを取り返したものの、隙を見せないウッズに気おされたのかバンペルトは16番からの3連続ボギーで自滅し、勝負は決した。

 今季3勝目で賞金ランクは09年9月以来、3年ぶりにトップに立った。左膝、左アキレス腱のケガと女性問題のスキャンダルで過去2シーズンは不振を極め批判の声も聞かれた。「自分がもう二度と勝てないと言われていた時のことを覚えている。でも、今、この位置にいる」。出場したここ7試合で3勝。サム・スニード(米国)の持つ最多勝利まで8勝に迫った。「到達点はまだ先にある」。自らの完全復活を確信したウッズは、さらなる高みを見据えていた。

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2012年7月3日のニュース