豊永、ベンツ乗って好発進!V副賞ポルシェ「欲しい」

[ 2012年6月23日 06:00 ]

17番、ティーショットを放つ豊永

女子ゴルフツアー アース・モンダミンカップ第1日

(6月22日 千葉県袖ケ浦市 カメリアヒルズ・カントリークラブ=6475ヤード、パー72)
 ベンツに乗ってロケットスタート!昨年プロテストに合格した豊永志帆(22=フリー)がツアー自己ベストの67で回り、首位と3打差の2位と好発進。メルセデス・ベンツ日本の選抜メンバーにも選ばれたホープが、ツアー初勝利に向かって突っ走る。昨年の賞金女王アン・ソンジュ(24=韓国)がノーボギーの64で単独首位。豊永、横峯さくら(26=エプソン)ら4人が2位につけている。
【第1R成績】

 ボールマーカーはきらりと光るスリーポインテッドスター。左の袖にも同じくベンツのエンブレムがはためく。豊永はその輝きに負けないプレーで好発進を見せた。

 今季からメルセデス・ベンツ日本が女子ツアーのオフィシャル・パートナーとなり、同社の新人支援プログラムに工藤遥加、香妻琴乃とともに選ばれた。地方の試合ではレンタカー生活。地元熊本に帰れば国産車。しかし千葉開催の先週と今週はベンツのEクラス350を貸与された。

 「気分が違いますよ。この先、こんないい車に乗ることあるのかなって思います」。昨年の豊永の獲得賞金が約500万円。それを上回る価格の車でコース近くのホテルから通勤。気分が高揚するのも無理はない。

 もちろんベンツの魅力が単なるブランド力だけではないように、豊永の好スコアにも技術の裏付けがある。約1カ月前から、練習場では事あるごとに全美貞のスイングを観察。「自分は打ち急ぐタイプなので、全美貞さんのゆったりしたリズムがいいお手本になる」と目に焼き付けてきた。

 おかげで「ピンそばにつけるバーディーが取れるようになってきた」。この日も安定したショットがスコアメークの鍵になった。8番パー5で3打目を2メートルにつけて初バーディー。17番パー4でも残り112ヤードから80センチにぴたりとつけて、18番との連続バーディーにつながった。

 今大会は優勝副賞としてポルシェが用意されている。「それはそれで欲しいんです」と豊永は笑った。コーチでもある父・紳二さん(50)が「カッコいいなあ」とつぶやくのを聞いていたからだ。「父の日に何もしてないし、親孝行してあげないと」。昨年8月のニトリ・レディース以来となる自己最高位発進。初優勝を目指して、ここからさらにアクセルを踏み込む。

 ◆豊永 志帆(とよなが・しほ)1990年(平2)5月6日、熊本県宇城市生まれの22歳。父親の勧めで小4から坂田塾でゴルフを始める。東海大二高を卒業した後は2年続けてプロテスト不合格。その間の10、11年はQTを経てツアーに参戦し、昨年3度目の挑戦で念願のプロテスト合格となった。開幕戦を制した斉藤愛璃と同期合格。今季はファイナルQT4位の資格で出場している。ツアー最高成績は昨年ニトリ・レディースの6位。1メートル69、54キロ。

続きを表示

2012年6月23日のニュース