ヒート、６年ぶりＶ！ジェームズ「人生で一番幸せ」

ファイナルを制し、喜びを爆発させるヒートのレブロン・ジェームズ

　ＮＢＡファイナルは２１日にマイアミで第５戦を行い、地元のヒートが１２１―１０６でサンダーに圧勝。初戦を落としたあと４連勝でシリーズを制覇し、６年ぶり２度目の優勝を飾った。２６得点１３アシスト１１リバウンドでトリプルダブルをマークしたレブロン・ジェームズ（２７）は、キャバリアーズ時代を含め、自身３度目のファイナルで悲願の初Ｖ。レギュラーシーズンに続き、ファイナルでもＭＶＰとなった。

　第４Ｑ残り３分でベンチに下がると、ジェームズの心のスイッチは“ＣＯＯＬ”から“ＨＥＡＴ”に切り替わった。「人生で一番幸せな一日」。跳び上がって喜ぶ姿はまるで子供のようだった。古巣キャバリアーズを飛び出たのは３年前。その決断は批判を集めた。ヒートではボッシュ、ウェイドと組んで新ビッグ３を形成したが、マーベリクスと対戦した昨年のファイナルでは２勝４敗でＶ逸。精彩を欠いたジェームズに再び厳しい目が向けられた。

　レギュラーシーズンでは３度もＭＶＰに輝いたが、肝心なものが欠けたままのＮＢＡ人生。しかし、ＫＩＮＧの異名にふさわしい勲章が加わり「難しい決断をしてここにやってきたが、やっと報われた」と忘れかけていた笑顔を取り戻した。

　シーズンは終わらない。ロンドン五輪の米国代表候補に名を連ねるジェームズには五輪連覇という、もう一つの夢と責務が残っている。五輪の初戦（対フランス）は７月２９日。ともに米国代表として先発が濃厚なデュラント（サンダー）を１０秒間も抱きしめたジェームズの姿に、もう一つの未来が映し出されていた。

　≪トリプルダブル達成！≫優勝が決定した試合でトリプルダブルを達成したのは０３年のダンカン（スパーズ）以来、ジェームズで６度目。ジョンソン（レイカーズ）が２度マークしている。

　≪ミラー、３Ｐズバズバ≫ヒートのミラーは第５戦で３点シュートを８本中７本成功。ファイナル記録は８本で、これには１本届かなかった。

　◆レブロン・ジェームズ　１９８４年１２月３０日、オハイオ州出身の２７歳。高校卒業時の０３年のドラフト全体トップでキャバリアーズに指名されＮＢＡ入り。１０年にヒートに移籍。２メートル３、１１３キロ。今季年俸は１６０２万ドル（約１２億７０００万円）。