日本6年ぶり優勝 吉田沙保里は08年以来の黒星 

[ 2012年5月27日 18:33 ]

決勝でロシア選手に敗れ、涙が止まらない55キロ級の吉田沙保里

女子国別対抗戦W杯最終日

(5月27日 代々木第二体育館)
 4年前のW杯と同じ悪夢が吉田を襲った。表彰台で花束やメダルを受け取っても涙は止まらずにうつむいたままだ。直後の記者会見ではしっかりとした口調ながらも「ここで勝たないとロンドンでどうなのか」と不安を漏らした。

 日本が4勝して優勝を決めた後の登場。プレッシャーがない中で第1ピリオドを取って以降に攻めあぐねた。第2ピリオドの終了間際に組んでから投げを受けてマットの外に出て失点し、このピリオドを落とした。最終ピリオドもタックルで相手の両脚をつかみながらも、マット外に押し出されて挽回できなかった。昨年の世界選手権決勝でタックルを返された残像が、敗れた原因だ。

 ジョロボワは昨年の世界選手権に59キロ級で出場した選手で、吉田とは「4キロぐらい差はあった」(栄監督)という。W杯は階級より2キロオーバーまで認められ、体格差が五輪より大きいとはいえ、パワー対策も新たな課題になりそうだ。

 ▽栄和人・女子代表監督の話 優勝は良かった。吉田は接近戦の練習がまだ自分のものにできていない。気持ちの切り替えは早いと思う。合宿で練習試合を多くさせて五輪までに改善させたい。

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2012年5月27日のニュース