19歳の青木 史上初“補欠”からVへ1打差2位

[ 2012年5月27日 06:00 ]

<ヨネックスレディース2日目>17番、真剣な表情でラインを見る青木瀬令奈

女子ゴルフツアーヨネックス・レディース第2日

(5月26日 新潟県長岡市・ヨネックスカントリークラブ=6370ヤード、パー72)
 19歳の青木瀬令奈(フリー)が史上初となる“補欠”からの優勝を狙う。今大会はウエーティング6番目で出場権を得たが、首位から出て5バーディー、1ボギーの68をマーク。通算7アンダー、137で1打差の2位と好位置をキープした。67をマークした馬場ゆかり(29=ビックカメラ)が通算8アンダーで単独トップ、14歳の永井花奈(東京・品川区立伊藤学園中3年)が通算1アンダーの16位で予選を通過した。

 拾いもののチャンスで想定外の快進撃だ。青木は169ヤードの3番パー3で6Iで3メートルにつけてバーディーを奪うと、その後もスコアを3つ伸ばし、首位と1打差につけた。「ショットが良かったしパットも外さなかった。その辺が良かった」と笑顔を見せた。

 上位8人が本戦に出場できる21日のマンデートーナメントで78と崩れて30位と惨敗。欠場者が出た場合の穴埋め要員となるウエーティングに名前を入れたが、上から6番目で出場の可能性は低かった。22、23日とコースで練習を行ったものの、出場を諦めて群馬の自宅に戻ると大会前日の24日に繰り上がりでの出場が決定。今後を見据えたはずのコースでの練習で「パットのストロークを修正できた」ことが奏功した。
 父・博昭さん(47)はドラマー、母・三枝さん(47)はピアノ講師という音楽一家。自宅は前橋市内でライブハウスと音楽教室を営んでおり、本人もピアノにギター、ドラムにトランペットなどを演奏できる。名前の由来は恋人のために奏でる曲のジャンル、セレナーデから。「リズム感はゴルフに役立っている。自分のペースを守れた」と打ち急ぎと無縁のプレーを見せた。

 プロ転向後の3試合は全て予選落ちしているものの、アマでは最高で7位の実績もある。ウエーティングからの優勝ならツアー初。19歳109日の優勝は史上4位の年少記録となる。昨年のプロテストで同期だった斉藤愛璃は開幕戦で勝利。「同期として優勝したい気持ちはある」と歓喜の凱歌を奏でるつもりだ。 

 ◆青木 瀬令奈(あおき・せれな)1993年(平5)2月8日、群馬県前橋市出身の19歳。7歳でシングルプレーヤーの父の影響を受けてゴルフを始め、07年にナショナルチーム入りする。前橋商時代の08年に全国高校選手権優勝。パットとアプローチが得意。姉・茉里奈さん(22)もプロテストを受験中。音楽一家ということもあり、知人の結婚式では両親と4人で家族でセッションしたこともある。1メートル53、50キロ。

 ≪Vなら史上4位の年少記録≫国内女子ツアーの最年少優勝記録は宮里藍がアマチュア時代の03年に記録した18歳101日で、野村敏京の18歳178日、ポーラー・クリーマーの19歳9日、横峯さくらの19歳125日と続く。青木が勝てば横峯を抜いて史上4位となる。また、ウエーティングからの優勝はこれまで一度もなく、00年の中京テレビブリヂストンでは三橋里衣が惜しくもプレーオフで肥後かおりに敗れている。

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2012年5月27日のニュース