栃煌山、あと1歩届かず…2度目の敢闘賞も「喜べない」

[ 2012年5月21日 06:00 ]

(左から)殊勲賞の豪栄道、敢闘賞の栃煌山、旭天鵬、技能賞の妙義龍

大相撲夏場所千秋楽

(5月20日 両国国技館)
 あと一歩、届かなかった。栃煌山は幕内最年長力士のはたきで土俵に倒れ込み初優勝を逃した。06年初場所の栃東以来となる国内出身力士による優勝は果たせなかった。支度部屋に引き揚げると「引き技も含めて動きは予想通り。足を出せれば…と思っていた。まだまだ精神的に弱い」と顔をしかめた。

 この日朝のうちに琴欧洲休場による本割の不戦勝を知った。師匠の春日野親方(元関脇・栃乃和歌)に「優勝決定戦があると思って準備しておけ」と気合を入れられた。国技館入り後は普段通り、すり足など基本動作に汗を流した。しかし決定戦だけに備える珍しい状況に違和感を覚えた。

 「どこかで(稀勢の里、旭天鵬の)2人が負けてくれれば…と思っていたかも」。気持ちを整理できないまま大事な一番を迎えてしまった。

 優勝者の表彰式終了後に三賞授与式がある。2度目の敢闘賞受賞だが、待ち時間は悔しさがよけいにこみ上げた。「いつもより長く感じました。全然、喜べない。もっと実力をつけたい」。悔しさをバネに一層の精進を誓った。

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2012年5月21日のニュース