高3の17歳小西がアマ初日ベストタイ65で1差3位

[ 2012年5月18日 06:00 ]

18番、バーディーパットを沈め、ガッツポーズをする小西健太

男子ゴルフツアーとおとうみ浜松オープン第1日

(5月17日 静岡県浜松市 グランディ浜名湖ゴルフクラブ=7054ヤード、パー72)
 アマチュアの高校3年生、小西健太(17=広島・瀬戸内高)が、日本ツアーの第1ラウンドでアマが出したベストスコアとなる65をマークし、3位と絶好の位置につけた。1イーグル、5バーディーの7アンダーで、8アンダーで首位の藤本佳則(22=フリー)、張棟圭(23=韓国)とは1打差。石川遼(20=パナソニック)は8バーディー、2ボギーの6アンダー、66の8位で今季自己最高位発進となった。
【第1R成績】

 17歳の快進撃は1番から始まった。残り105ヤードからPWで4メートルにつけてバーディーを奪うと、小西は532ヤードの4番パー5で7メートルに2オンしてイーグル。その後も4バーディーを積み上げ、日本ツアーの第1ラウンドでアマが出したベストスコアに並ぶ65をマークし、首位と1打差の3位。「ショットはまあまあだったけど、パットがイメージ通りに打てた。自分は挑戦者なのでスコアを伸ばすことだけを考えたい」と笑顔を見せた。

 10年英国で開催されたジュニア・オープンに日本人で初優勝。全国高校選手権(スポニチ主催)は1年時が2位、2年時に優勝。ナショナルチームでも活躍する逸材は貴重な経験を糧にしている。テレビマッチでは10年にかつての世界ランク1位のウッズと2ホール、昨年は現在の世界ランク1位のマキロイと3ホール回った。「グリーンを読む時はラインよりも速さを重視するように」というウッズの助言は常に胸にある。「きょうも(助言は)役に立ちました」と振り返った。また、マキロイには「背は僕より低いけど、体がごつかった。凄いシンプルに打っていた」と刺激を受けた。1Wの飛距離はこの日134位の265・5ヤードながら安定したショットでチャンスをつくった。

 自身の特長を「苦手なものがないところ。まだ得意なものもないんですけど」と舌を出す。ただジュニア時代から親交のある1学年上の新人・川村は「コニケン(小西)は何が凄いかと聞かれると困るけど、淡々と同じことが18ホールできるのが凄い」と波のないプレーこそが強みと語った。

 週明けからは高校の中間試験を控え、21日に18歳の誕生日を迎える3年生。高校卒業後すぐのプロ転向は現在、思案中ながら「将来の夢はマスターズで勝つこと」という。次世代のホープは、まずは石川遼に次ぐ歴代2位の年少優勝、そして、倉本昌弘、石川、松山英樹に続くアマ4人目の日本ツアー優勝を目指す。

 ◆小西 健太(こにし・けんた)1994年(平6)5月21日生まれ、広島県尾道市出身の17歳。父の影響で11歳でゴルフを本格的に始めた。09年に日本ジュニア12~14歳の部で優勝し翌年広島・瀬戸内高に進学。ジュニア・オープン(英国)に勝ち日本ジュニア15~17歳の部も制覇。昨年は全国高校選手権(スポニチ主催)で優勝。ツアーは過去5戦で4連続予選落ちの後、昨年10月のマイナビABCで22位。家族は父・隆文さん(49)、母・喜代美さん(46)、妹の晴菜さん(15)、瑞穂さん(13)。1メートル75、72キロ。血液型O。

 ≪アマ最少ストロークは63≫小西は65で回ったが、アマチュアの第1ラウンドの65は記録の残る1985年以降では89年の大倉清と並ぶ歴代ベストタイ(この時はパー70)。アマ最少ストロークは00年の三井住友VISA太平洋第3ラウンドで宮里優作が出した63。また、この日はアンダーパーが117人、イーブンパー以上は125人だったが、記録が残る1985年以降では06年の東建ホームメイトカップの106人、121人を上回り最多。

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