エジプト出身の大砂嵐、序ノ口デビューで初白星

[ 2012年5月7日 19:24 ]

大相撲夏場所2日目、大砂嵐(右)が突き出しで琴大村を破り、序ノ口デビュー戦を白星で飾る

 アフリカ大陸から初の大相撲力士となったエジプト出身の大砂嵐(20)=本名アブデルラフマン・シャーラン、大嶽部屋=が東京・両国国技館で開催中の夏場所2日目の7日、序ノ口デビュー戦を白星で飾った。

 3月の春場所で初土俵を踏み、今場所の番付に初めて「大砂嵐金太郎」のしこ名が載った。同期の15歳、琴大村(佐渡ケ嶽部屋)をあっという間に突き出し「グッドファイト? イエス!」と笑みを浮かべた。

 189センチの巨漢は仕切り前に、師匠の大嶽親方(元十両大竜)の教え通り腕をぴんと伸ばした立派な所作を披露。相手は立ち合いで左へ動いたものの、逃さずに右かち上げで土俵際へ吹っ飛ばし、後は軽く突き出した。

 昨年10月に大嶽部屋入り。イスラム教徒で豚肉を口にできない食事面の制約や角界の礼儀作法に戸惑ったが、日本文化にも慣れてきたという。一番楽しかったのは「2月の東京で雪が降り、みんなで雪だるまをつくったこと」と笑った。

 ことし7月下旬から1カ月間のラマダン(断食月)の過ごし方にも気を使いそう。大嶽親方は弟子の縮れ髪も心配しており「本人はまげを結いたいと言っていた。ゆくゆくはストレートパーマをかけなきゃ」と話した。

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2012年5月7日のニュース