白鵬20場所ぶり黒星スタート 前回と同じ安美錦に不覚

[ 2012年5月7日 06:00 ]

安美錦(右)に押し出しで敗れる白鵬

大相撲夏場所初日

(5月6日 両国国技館)
 八百長問題の影響で昨年は技量審査場所が無料公開されたため、夏場所は2年ぶりの開催。単独5位となる23回目の優勝を狙う横綱・白鵬(27=宮城野部屋)は小結・安美錦(33=伊勢ケ浜部屋)に押し出され、08年九州場所以来20場所ぶりの黒星スタートとなった。新大関・鶴竜(26=井筒部屋)が臥牙丸(25=木瀬部屋)を下手投げで下すなど、史上最多の6大関は全員が白星発進だった。

 観客の叫び声が一瞬にして悲鳴に近い歓声に変わった。安美錦の巧みな立ち回りに白鵬はバランスを崩しながら、土俵を割った。初日早々館内を座布団が舞うなか、横綱は「やられた」といった表情で顔をしかめた。

 相撲界に打ち据えられた「柱」は今場所から7本になった。しかし、初日に大きく揺らいだのはその中でも一番大きい「大黒柱」だった。日頃は横綱土俵入りで脇を固める安美錦に足をすくわれ、20場所ぶりの初日黒星。くしくも08年九州場所の相手も安美錦だった。支度部屋でも「うまくさばかれた。よろけましたね。気持ちの問題だと思う」と心の動揺を素直に認めた。

 昨秋からたった半年間で琴奨菊、稀勢の里、鶴竜という3人の大関が誕生。そんな新たな力が台頭してきても白鵬は常に明確な目標を設定、優勝回数を史上5位タイとなる22回まで伸ばした。しかし、今場所に限っては目標を失っている部分もある。4月には「優勝20回、63連勝、7場所連続優勝」という近年マークした3つの大記録を祝うパーティーを盛大に開催。自らマイクを握って「上を向いて歩こう」を歌い、後援者ら約800人に感謝の思いを伝え、人知れず達成感を感じた。場所前は計5回の出稽古をこなすなど稽古量は十分だったが「23回という優勝をしてから北の湖さんの24回が見える。今はまだ早いんじゃない?」と明確な目標を設定できていなかった。

 それでも、帰り際には「まだ日にちはありますから」と自らを鼓舞するようにつぶやいた。横綱での初日黒星は3度あるが、いずれも千秋楽には賜杯を抱いている。どんなに大関の数が増えようが、ふがいない相撲を見せようが、5年前からそびえたつ「柱」は絶対に崩れることはない。

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