桂治 右肩脱臼…最終選考会出場危機で五輪絶望的

[ 2012年4月30日 06:00 ]

負傷した鈴木桂治は苦痛に顔をゆがめる

柔道全日本選手権

(4月29日 日本武道館)
 ロンドン五輪の男子100キロ超級代表選考会を兼ねて行われ、3大会連続の五輪出場を目指した鈴木桂治(31=国士舘大教)は準決勝の試合中に右肩を痛め、一本負け。都内の病院での検査の結果、右肩鎖関節脱臼と診断された。最終選考会の全日本選抜体重別選手権(来月12、13日、福岡国際センター)出場が危ぶまれるため、3大会連続の五輪出場は絶望的になった。90キロ級の加藤博剛(26=千葉県警)が初優勝。重量級以外の選手では1972年(昭47)の関根忍(当時中量級)以来、40年ぶりの快挙となった。

 場外際で石井の内股を受けた鈴木が、体をひねって右肩から畳に落ちた。技あり。待て。コールに反応できない。何とか試合は再開されたが、右腕はだらりと垂れたままで、続行は不可能だった。指導3が与えられての一本負け。医務室から病院に向かった鈴木は、短いコメントを残した。「こんな形で全日本柔道選手権大会が終わってしまい、申し訳ない気持ちです」

 昨年12月に左肘の遊離軟骨除去手術を受け、1月のマスターズ大会を欠場。世界ランクは20位まで落ちたが、勝負を懸ける体を取り戻し、国内選考に照準を合わせていた。「全日本で優勝しないと厳しい」。初戦の2回戦は指導3を引き出し、3回戦は小外掛けで一本勝ち。五輪代表争いのライバル上川、高橋が敗れた準々決勝も、初出場の羽賀の勢いを止め判定勝ちした。唯一の4強入り。だが、その先に悲劇が待っていた。

 全日本男子の篠原信一監督は「ケガをしたにせよ、投げられてのケガ」と厳しい評価を与え、「(候補)3人ともプラス材料はない」と断じた。その上で「福岡に出なければ選択しようがない」とし、代表争いは2週間後の最終選考会次第と話した。だが、肩鎖関節脱臼は、手術をすれば3カ月はかかる重傷。何度も絶望の淵から立ち上がってきた31歳だが、五輪出場は奇跡頼みとなった。

 ▼柔道五輪代表への道 1つの国・地域から各階級の代表は1人のみで、5月1日付の国際柔道連盟の世界ランキングで男子7階級は22位以内、女子7階級は14位以内に五輪出場権が与えられる。全日本柔道連盟は、前述のランキングに入っている選手を選考対象とし、過去の実績と国内選考会の結果をもとに代表を選出する。国内選考会は全日本選抜体重別選手権だが、女子78キロ超級は全日本女子選手権、男子100キロ超級は全日本選手権も対象となる。男子100キロ超級の五輪代表候補選手は現在世界ランク11位の上川、14位の高橋、20位の鈴木だけ。

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