桜井“アニカ打法”でノーボギー!V圏3打差5位浮上

[ 2012年4月29日 06:00 ]

18番、ティーショットを放つ桜井有希。首位と3打差の5位まで浮上

女子ゴルフツアー サイバーエージェント・レディース第2日

(4月28日 千葉・鶴舞CC=6400ヤード、パー72)
 主催者推薦枠で出場している桜井有希(23=フリー)が68の好スコアで3打差の5位に浮上した。今年から米フロリダ州にある「アニカ・アカデミー」に入門して“アニカ打法”にスイング改造。安定したショットを武器に、2日連続ノーボギーでまとめてV圏内につけた。初日首位の有村智恵(24=日本ヒューレット・パッカード)は68とスコアを伸ばし、イ・ジウ(26=韓国)と並んで通算8アンダーの首位をキープした。
【第2R成績】

 米国武者修行の成果がはっきりと表れた。2日間ノーボギーは桜井と首位に立つイ・ジウだけ。「ショットが凄く安定してる。アイアンの入り方がよくなったので、少しミスしてもグリーンには乗ってくれる」と桜井は笑顔で振り返った。

 前半はグリーン上で苦しんでパーが続いた。初日もバーディーはチップインによる1つだけ。それと同じもどかしい展開だったが、11番で10メートルのパットが決まると長尺パターもお目覚め。後半は4バーディーを奪って一気に浮上した。

 ドローからフェードに球筋を変えてプロテストに合格したのが08年。だが、その頃からショットが狂い始め、大スランプに陥った。クラブを振るのも怖くなり、09年ヤマハ・レディースでは91を叩いたこともあった。昨季も復調の兆しは見えずQT(ツアー出場予選会)にも失敗した。推薦以外に出場機会がなくなったことで、「スイングを直す1年間にしよう」と割り切って飛び込んだのが「アニカ・アカデミー」だった。

 1月中旬から約3カ月間、アニカ・ソレンスタムのコーチだったヘンリー・ライス氏の指導を受け「体重移動をしないで回転で打て」「ルックアップしろ」とソレンスタムばりの新スイングに取り組んできた。「最初はきちんと当たらなかったけど、我慢していたらよくなってきた」。2月にはフロリダのミニツアーで優勝するなど、少しずつ自信が戻ってきた。

 再来週からは約2カ月半を再び米国で過ごす予定。今大会でトップ3に入れば再来週のフンドーキン・レディースに出場できるが、「たぶん出ない。今年はスイングを固めて来年活躍できたらいい」と当初の渡米プランを崩すつもりはない。ただし、まだ首位とは3打差。もちろん、優勝したならば話はまた変わってくるはずだ。

 ◆桜井 有希(さくらい・ゆき)1988年(昭63)11月15日、京都市生まれの23歳。10歳からゴルフを始め、中学で関西ジュニアなどを制し、京都学園高在学中はナショナルチームのメンバーとして活躍。08年に2度目のプロテストで合格。同年のステップアップツアーで1勝。得意クラブは45インチの長尺パター。1メートル63、53キロ。

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