異次元の片山 大会記録タイ62「球に魂が乗る感じ」

[ 2012年4月20日 06:00 ]

<つるやオープン第1日>18番、バーディーパットを沈めガッツポーズの片山

男子ゴルフツアー つるやオープン第1日

(4月19日 兵庫県川西市 山の原ゴルフクラブ山の原コース=6767ヤード、パー71)
 片山晋呉(39=フリー)が10バーディー、1ボギーで大会記録に並ぶ62をマークして、9アンダーで5年ぶりに単独首位発進した。ショットが好調な上に、パット数20とパッティングも好転。2位に4打差をつけた。石川遼(20=パナソニック)は3バーディー、5ボギーの73とふるわず、2オーバーの81位と出遅れた。

 4年ぶりの優勝へ燃える片山が異次元のスコアを叩き出した。ボギーは1つに抑え、奪ったバーディーは実に10個。大会記録に並ぶ62をマークした。

 「やろうとしているスイング、球筋、気持ちがそろってきている。狙った感じで狙ったところに(球が)行っている。球に魂が乗る感じだね」

 オフから取り組んでいる新スイングに手応えがある。10バーディーのうち7個は2メートル以内につけて奪ったものだ。開幕戦最終日に33パットを費やすなど今季はパットに苦しんできたが、この日パターを短尺から長尺に変更すると好転。2番で7メートル、12番で6メートルをきっちり入れてグリーン上の不安を解消した。パット数は前半、後半とも10で合計20。ツアー記録の18には及ばなかったが、ショットとパットがかみ合う理想のゴルフだった。

 後輩の存在も支えになった。オフの宮崎合宿では約1カ月間、同じ茨城県出身でツアー未勝利の冨山聡と体を鍛えた。「トレーニングでもきつくてやめたくなったけど、(冨山)聡が10回なら、俺は11回やるとかね。そういうのが良かった」。刺激を与えてくれた冨山は開幕戦最終日に、片山がいた最終組の1つ前の組でラウンド。結果は同じ4位だったが、オフの鍛錬が間違っていないことをそろって示した。

 「来年、マスターズに出たいなと思ってきたし、当然、それ(賞金王への意欲)も出てくると思う」。賞金王への思いも口にするなど前向きな言葉にあふれた会見後、ちょうど尾崎将司に出くわした。「最終日まで持てよ」と声を掛けられ、もちろん「はい!」と力強い一言を返した。大先輩を裏切るわけにはいかない。

続きを表示

2012年4月20日のニュース