こちらの辰徳は開幕ダッシュ!額賀、初優勝へ首位キープ

[ 2012年4月14日 06:00 ]

10番、ティーショットを放つ額賀。ご自慢のドライバーに深掘(奥)もぼう然!?

男子ゴルフツアー 東建ホームメイト・カップ第2日

(4月13日 三重県桑名市・東建多度カントリークラブ名古屋=7081ヤード、パー71)
 ツアー屈指の飛ばし屋・額賀辰徳(28=フリー)が69で通算9アンダーに伸ばし、首位を守った。1イーグル、3バーディー、3ボギーで、2位に2打差を付けた。プロ野球・巨人の原監督は開幕ダッシュに失敗したが、こちらの辰徳は元気いっぱいだ。
【第2R成績】

 自己暗示で気持ちを落ち着かせた。「まだ2日目、まだ2日目」と。初めて初日首位に立った09年ブリヂストンオープンは「変な緊張感が出た」と硬くなって2日目に74。その反省を生かし、額賀が2日連続で首位を守った。

 「まさかこの位置で3日目を迎えるなんて」。驚きを隠さなかった28歳は2日目も自慢の飛距離が光った。17番パー5は残り190ヤードを8Iで2オンし、2パットのバーディー。4番パー5は残り230ヤードから4Iで3メートルに付けてイーグルを奪った。「初日は同じ距離のイーグルパットを外していたので気合が入りました」。ボギー先行の苦しい展開を挽回し、69で通算9アンダーに伸ばした。

 1メートル83の長身で、10年には304・28ヤードでドライビングディスタンス1位に輝いた飛ばし屋。アマ時代にナショナルチーム入りして将来を嘱望されたが、プロでは成績が出なかった。09年に初シードを得たが、翌年に陥落。それをきっかけに「何かを変えたい」と、昨年からオフは米国で過ごすようになった。米ツアーメンバーの今田を指導するエイブル・コーチに師事し、体重移動を抑え、打ち込み型のスイングに変えた。その結果、ショットが安定。昨年は下部ツアーの賞金ランク1位になり、今季の出場権をつかんだ。

 「日本の練習場はマットだからソールを滑らせて打っていたけど“とにかくダウンブロー”と教えられた。球をコントロールしやすくなった」

 辰徳という名前からプロ野球・巨人の監督を連想させるが「名前の由来ではないです」と申し訳なさそうにする。両親が地元・茨城県鹿嶋市の鹿島神宮で授かったという。ただし、大のG党に変わりはない。初優勝で名前を売り「原監督とグータッチをしたい」という夢をかなえてみせる。

 ◆額賀 辰徳(ぬかが・たつのり)1984年(昭59)3月28日、茨城県鹿嶋市生まれの28歳。小、中学校ではサッカーの茨城県県東部選抜メンバー。14歳からゴルフを始め、高校は3年のときに埼玉栄から鹿島学園に転校。石川遼のキャディー・加藤大幸氏とは同学年で、埼玉栄、中央学院大でチームメート。09、10年の平均飛距離1位。1メートル83、78キロ。家族は妻・友美さん(28)、長男・智也くん(2)。

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