鶴竜13勝目まず大関“クリア”千秋楽勝って初Vだ

[ 2012年3月25日 06:00 ]

下手投げで琴欧洲(左)を下した鶴竜

大相撲春場所14日目

(3月24日 大阪府立体育館)
 関脇・鶴竜が大関・琴欧洲を下手投げで破り13勝目をマーク、大関昇進の目安となる3場所33勝に到達した。協会幹部および審判部は安定感を高く評価しており、モンゴル4人目の大関誕生が濃厚となった。初土俵から所要62場所、新入幕から所要32場所での昇進は外国出身では最も遅い記録となる。結びで2敗の白鵬が勝ったため、優勝は千秋楽に持ち越し。鶴竜は千秋楽の豪栄道戦に勝てば初優勝が決まる。
【取組結果】

 土俵下から1差で追う白鵬の鬼のような視線が飛んできた。大関へ、そして初優勝へ、負けられない重圧がのしかかったが、今場所の鶴竜にはそれを克服する安定感が備わっていた。緊張の立ち合い。過去3連勝中の琴欧洲の懐に飛び込んで、主導権を握った。左前みつ、右下手をつかんで頭をつけると右足を絡めて琴欧洲の左足を跳ね上げた。通算400勝のメモリアル勝利は、大関昇進目安の33勝に達する13勝目。しかし、支度部屋では伏し目がちで小声で話すそぶりは変えなかった。「とにかく(頭をつけて)我慢、我慢だった。何も考えず、気持ちを抑えて。ずっと自分に言い聞かせていた」とホッと息をついた。

 打ち出し後、昇進問題を預かる審判部は25日に会議を開くことを決定。大関昇進を諮る臨時理事会の開催を北の湖理事長(元横綱)に要請することを協議するが、協会幹部や審判部の多くの委員は鶴竜の実力を評価。鏡山部長(元関脇・多賀竜)も「個人的には上(大関)にいけると思う。違う意見が出るとは思わない」と太鼓判を押した。

 母国でモンゴル相撲の経験はないものの、元小結・旭鷲山らの活躍を知って日本の国技に魅了された。「モンゴル相撲と違って一発で勝負が決まるから、体が小さくても大きい人を倒せる」。今でこそ稽古と食事面の努力で148キロまで増やしたが、新弟子検査時は80キロの細身。自分が感じた感動を土俵で体現した。

 千秋楽の豪栄道戦に勝てば、99年名古屋の出島以来となる初優勝&大関昇進のダブルの喜びを体感できる。「最後まで精いっぱい相撲を取りたい」。日頃は感情を表に出さないポーカーフェースが、人生最高の笑顔を見せる瞬間がやってきた。

 ▼北の湖理事長(元横綱) 鶴竜は白鵬に2場所続けて勝っているし、内容はいい。ここ数場所、まわしを取ったら強いし、安定感がある。関脇を(5場所)続けているということは地力がついているということだ。

 ▼朝日山審判部副部長(元大関・大受) (大関昇進について)重視するのはここ数場所の成績。あす(千秋楽)は昇進の話し合いがあるでしょうが、反対する理由がない。内容も立派だと思う。

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