決勝入って調子上々 遼くんスコア1つ伸ばす

[ 2012年3月25日 06:00 ]

1番、ティーショットを放つ石川遼

USPGAツアー アーノルド・パーマー招待第3日

(3月24日 米フロリダ州オーランド ベイヒル・クラブ&ロッジ=7419ヤード、パー72)
 第3ラウンドに臨んだ石川遼(20=パナソニック)は3バーディー、2ボギーの71で回り、通算2オーバー、218とスコアを1つ伸ばした。23日の第2ラウンドは最終18番のバーディーで74とし、通算3オーバー、61位で予選を通過していた。タイガー・ウッズ(36=米国)は通算10アンダーで首位に浮上して決勝ラウンドに進出した。

 決勝に入って石川のショットが切れを増した。3番パー4で池につかまりながらパーを拾った後の4番パー5。第2打でグリーン手前の花道まで寄せると、そこから2メートルに寄せてバーディー。6番パー5では2オンに成功し、12番パー5でも残り60ヤードから右1・5メートルにつけてバーディーを奪った。この日からクラブのヘッド側を握る素振りを新たに試みたが、ショットは上々。ロング4ホール中3つでバーディーを奪った。

 一方で第1打をバンカーに入れ、第2打で刻むしかなかった13番では4メートルのパーパットをねじ込んでナイスパー。踏ん張りどころでは我慢を見せて71。「できるだけ上位を目指していく」と話していた通り、アンダーパーで回り、通算2オーバーに戻した。

 前日の第2ラウンドで自らの成長を感じていた。風に苦戦し、予選落ちの危機に直面していた最終18番パー4。しかし、ここで残り179ヤードから7Iで30センチにつけるスーパーショットを見せた。起死回生のバーディーで土壇場で決勝ラウンド進出の圏内に滑り込んだ。

 18番は1年前に「8」を叩いて苦い味をかみしめたホール。今年はその雪辱を果たし、2年連続の予選落ちも回避した。「あの一打は練習場での10球、20球以上に価値のある一打。去年は1、2打届かなかったのが、この1年で届くようになったかな」。もちろん予選を通っただけで満足できるものでもない。「この悔しさを決勝にぶつける。やり残したものを出したい」と猛チャージへの意欲を見せ、第3ラウンドに臨んでいた。

 マスターズ前の最後の一戦を4日間、プレーする権利を手にした。特別招待を受けているとはいえ、今大会後に発表される世界ランクで50位以内に入り、自力での出場資格もクリアすることをノルマに掲げている。決して調整だけで終えるつもりはない。一打一打が全て夢舞台へとつながっている。ラウンドを終えた石川は高い意識を持って最終ラウンドも見据えた。

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2012年3月25日のニュース